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テロリストと犠牲者達への鎮魂歌

作成者 admin最終変更日時 2006年03月29日 14時30分

今週の聖書

ルカによる福音20.34-38

復活があることを否定するサドカイ派の人々が何人か近寄ってきた。
イエスは言われた。「この世の子らはめとったり嫁いだりするが、
次の世に入って死者の中から復活するのにふさわしいとされた人々は、
めとるこも嫁ぐこともない。この人達はもはや死ぬことがない。
天使に等しいものであり、
復活にあずかるものとして神の子だからである。
死者が復活することは、モーセも『柴』の箇所で、
主をアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神と呼んで示している。
神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。
すべての人は神によって生きているからだ。

今週のポイント「聖戦で死んだ者には天国で一番いい場所が用意されている。」
一途にそう信じて、それこそ、めとることもせず、
潔く教えに殉じたテロリストたちは今頃どうしているのだろうか。

さあ着いたぞ着いたぞ!
おいしいものも一杯食べよう。
きれいなお嫁さんも探さなくちゃ。
白いひげのマホメットがやってきて歓迎した。
イヤーご苦労であった。良く来た良く来た。
しかしじゃな、ワシは君たちに謝らんといかんことがあるのじゃ。
実は、ワシがコーランで説いたことは、もっとはっきりさせるべきじゃった。
たとえアラーの神を侮辱する者であれ、コーランの教えを受け入れない者であれ、
ともかく、どんな理由があったとしても人の命を奪ってはならない。
そうはっきり記すべきじゃったのだ。
あの頃は、ワシもまだ若く、教えに従わない者は斬って捨てても構わない、
そう心底思ったりしたこともあったが、やはり間違っていた。
今更こんなことを言ってもナンだが、取り返しの着かないことをしてしまった。
元テロリスト達は、我が耳を疑いながら一斉に叫んだ。
ウッソー!
マホメットが続けた。
しかしじゃな、偉大な神はそんなワシとお前たちを赦してくださった。
いや、神だけではない。見ろ、あの人達を。お前たちが道連れにした人たちだ。
彼らは、ぎょっとして思わず振り返った。彼らは今度はホントニ驚いた。
マホメットがうなずきながら言った。
そうなのだ。あの人達もワシやお前たちの大きな勘違いの信仰を赦してくれたのだ。
その時、元テロリストたちは、一斉に感涙にむせんだのだった。
初めて味わう赦しの味。心に言いしれぬ歓喜が広がり思わず叫んだ。
神は偉大!
もはや空腹もなく、お嫁さんを欲しがる気持ちも消え、周りの男女が
何故か皆兄弟姉妹に思えたことに驚いた。
何よりもアッラーの神にこだわっていない自分たちに驚いた。


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