恒例のブイジュ祭が命日の12日夕方5時半墓前でのお祈りで始まった。台風一過とはいえ、今にも降り出しそうなどんよりの曇り空に湿気を含んだ生暖かい南風の風。アルバ(典礼用の長白衣)を羽織るとムワーッと全身が反応した。
村の狭い共同墓地の一角が、北大島のほぼ全小教区から集まった100名ほどの信者たちで溢れた。侍者を務めるのは子供の頃の2年下の侍者仲間。祈りのあとは婦人部による聖歌の中で焼香。
香炉持ちを先頭に教会までロザリオ行列。最後の一連をブイジュ神父様の胸像の前で捧げて聖堂へ。これがミサ前までのいつもの流れ。
ミサの説教はまとまりに欠け、暑い中で聞く側にとっては苦行だったに違いない。第二朗読のエフェソ書とブイジュ神父様と、そして、フランシスコ教皇のモットーと我ながら盛りだくさん過ぎたとミアクルパー。
ミサ後、手際よく分厚いカーテンが引かれて聖堂変じてパーティー会場に。会食のメニューはすべて手作り。主任司祭が釣り上げた70匹のうるめイワシのから揚げに海藻入り野菜天ぷら。何よりも丼に入ったたっぷりの小豆粥は氷で冷やされ絶品。宴もたけなわ、各小教区からの出し物の披露もいつもの流れ。
トップバッターのみこころ合唱団のオハコは長崎の鐘。ボクとしてはザケオにいいね!をしたい。で、歌ってもらった。しばらく休眠中とのことでいわばぶっつけ本番。ルカ19章の本文がそのまま、少し哀愁を帯びたメロディーにのるとメッセージ性が倍加し、ボクとしてはウッ!とくるのだ。
また、無芸で知られる故郷だったがサンシンの弾き手が生まれたり、吉本一座顔負けの役者が現れたり存在感を増していた。出し物とは関係ないが、幼子たちが増えつつあるのも楽しみだ。みんなで祝う命日祭、ブイジュ神父様の故郷エネルシャトーの皆さんにも送ってあげたら喜ぶに違いない。