ワラ…で失礼だが…
ゼファニヤの預言3,14-17
2003.12.13記
娘シオンよ、喜び叫べ。イスラエルよ歓呼の声を上げよ。
娘エルサレムよ、心の底から喜び踊れ。
主はお前に対する裁きを退け、お前に敵を追い払われた。
イスラエルの王なる主はお前の中におられる。
お前はもはや災いを恐れることはない。
その日、人々はエルサレムに向かって言う。
「シオンよ、恐れるな。力無く手をたれるな。
お前の主なる神はお前のただ中におられ、勇士であって勝利を与えられる。
主はお前の故に喜び楽しみ、愛によってお前を新たにし
お前の故に喜びの歌を楽しまれる。」
時節柄はばかられるが、かつて、神学院祭のステージで軍歌を披露した。「海行かば水浮く屍(かばね)、山行かば草むす屍、大ぎみの辺(へ)にこそ死なめ顧みはせじ。」
大ぎみはイエス様のことだと先輩に教えられ、「なるほど、主の傍らで死ぬか。ウン、これこそ司祭の美学。」心が燃えた。そして、愛唱していたのだ。
「でこぼこ道が平らになった」はずの我が戦場に勝利の旗を掲げるのはいつのことやら。今学期最後と思える会談?を終え、遅い夕食を取りながらの実感だ。それでも、これまでとは違う前向きな気持ちなっている自分が嬉しかった。そして、今朝、思わず口をついて出たのが、「海行かば…」。いや、実は、ゼファニヤの言葉に乗せられ、ついその気になっていると、脈絡無しに、「海行かば…」が正しい。
ああ、また無駄話をしてしまった。
「敵は本能寺にあり。サテ、次はどんな手を打てばいいものやら…。」思案しているところに、使命感に駆られたゼファニヤがやってきて、幾分緊張の面持ちでボクの顔色をうかがいながら言ったのだ。
「主はお前の故に喜び楽しみ、愛によってお前を新たにし、お前の故に喜びの歌を楽しまれる。」
「ええ、ホント~ッ!」ワラにもすがる思い?でゼファニヤに飛びつき、何度も何度も彼の言葉を噛みしめた。
主が、ボクの故に喜び楽しむ?へ~ッ?!
愛によってボクを新たにされる?へ~ッ?!イイネイイネ!
何々、ボクの故に喜びの歌をお楽しみになる?ハ~ッ!そこまで アテにされているんだったら…ヨッシャ!
「海行かば…」名案が浮かんだわけでもないのに、ボクは、自分でもビックリするほど高揚した気分になり、人気のない戦場へとお御堂を出た。
「単純だと手間が省ける。」気抜けしたゼファニヤが言った。