あなたの誕生の意味を知れば-洗礼者ヨハネの誕生にあたって
作成者 admin
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最終変更日時
2006年03月29日 14時00分
イザヤの預言49,1-6
島々よ、私に聞け、遠い国々よ耳を傾けよ。主は、母の胎にある私を呼び、母の腹にある私の名を呼ばれた。(略)あなたによって私の輝きは現れる。
私は思った。私はいたずらに骨折り、うつろに、空しく、力を使い果たした。しかし、私を裁いてくださるのは主であり、働きに報いてくださるのも私の神である。
主のおん目に私は重んじられている。(略)母の胎にあった私をご自分の僕として形作られた主はこう言われる。私はあなたを僕としてヤコブの諸部族を立ち上がらせ、イスラエルの残りの者を連れ帰らせる。
だが、それにもまして、私はあなたを国々の光とし、私の救いを地の果てまでもたらす者とする。
二ヶ月一緒に過ごしたピーターが帰国した。質素な生活スタイル。澄んだ目。控え目でそれでいて明るく、さわやかな性格。ボクに対しても、出会った多くの人々にも、まさにさわやかな思い出を残した。
昨日、志布志高校の文化祭に顔を出した。シモン君達のバンド演奏を聴くためだった。ビートのきいた耳をつんざく大音響と立ったままでの二時間は、少々疲れた。ステージ正面で手を振り、歓声を上げ、演奏者に握手を求め、踊り狂う者などなど。久しぶりに青春真っ盛りの若者達を目の前にして感動した。
ウクライナ訪問を果たされた我らがヨハネ・パウロ二世。旅行が過ぎて赤字。高齢。引退。再分裂の不安、などなど。周りの声もナンのその。ひたすら和解を祈り、渦中に身を置く。今朝の南日本新聞も大々的に報道。
三つの出来事が自分の中で共鳴し合って心地いい。きっと、命の輝きという共通の感想があるからに違いない。そして、一人聖堂にこもり、その感想に浸っていると、遥か古代の世を生きた預言者の口からでる言葉の一つ一つが、こだまし始めた。それは、まるで、静かに流れるバックコーラスのように、ピーターを包み、青春のエネルギーを激しくぶっつけ合う若者達の間を優しくぬいながら、ウクライナの上空にまでも流れていった。
「あなたによって私の輝きは現れる。」感想の旅から、ふと我に返ると、恥ずかしながら私の現実。それでも、失望するどころか、額面通り預言者の言葉を真に受けて、気合いを入れて直してみると、「私を通して神が現れる」ときた。あまりにも正解過ぎて?あまりにもおこがましい感じがするので、「私を通してさえ神は現れる。」幾分歯ごたえが良くなる。
「母の胎に」いたときから私を「国々の光とし」たいという神の夢に気がついた預言者。そんな神の夢に思い至らせるような出来事に遭遇したに違いない。自分の気づきに感動し、喜びと希望が沸き、人々に伝ずにはおれなくなった。
お昼はクラスに入って子供達と一緒に食べる。「おしょくじをのこしたらかみさまがおこるよね、せんせい!」いつも物知り顔で話すなおき君が叫ぶように言った。「食べ物を粗末にしたり、残したりしたら、神様は怒るんじゃなくて、悲しむの。」クラスの先生に花○をあげた。
あなたがへまをしたり、人を怒らせたり…、とにかくダメな自分の悲哀をなめるとき、預言者の言葉や先生の言葉を真に受けることが出来たら、あなたは、「誕生の深い意味を知った」ことになる。