「マリア教ではなく、キリスト教。マリア様はあくまで脇役。」ひところよく耳にした過度の?マリア様崇敬に対する批判の言葉。
何かと言えば、「マリア様に、マリア様に…」という人たちに嫌気がさした司祭たちがいたことは確かだ。しかし、今、読んでいる本のタイトルはそのまんまの「聖母マリア」(上)。
マリア神学の専門家が書いたもので、いつかも取り上げたと思うが、あの「マリア・ヴァルトルタによるマドンナの生涯」という副題がついている。聖書が語らないマリア様について彼女が書いたことの専門家による検証というか、解説書。
この専門家は、当初、「ヴァルトルタ?」と冷ややかに評価していたらしい。しかし、彼女の著作が教会の教えにいささかも反しないどころか、数あるマリア神学の専門書にはない心に響くまったく新しいマリア神学であることに気がついたという。
彼女は、書いたものを読み直したり書き直したりすることは一切なかった。しかも、参考文献に当たることもなく、聖書からの引用は全編にわたるというから驚く。1961年64歳で亡くなった。そんな彼女が紹介するマリア様とは?274頁の半分しか読んでいないが、マリア様についての漠然とした思いがかなり鮮明?になりつつある。続きは次回。
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