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貧欲(どんよく)

作成者 admin最終変更日時 2006年03月29日 14時04分

今週の聖書

ルカによる福音12,13-21

(略)一同に言われた。「どんな貧欲にも注意を払い、用心しなさい。
有り余るほどの物を持っていても
人の命は財産によってどうすることも出来ないからである。
イエスはたとえを話された。
ある金持ちの畑が豊作だった。金持ちは
「どうしよう。作物をしまっておく場所がない」
と思い巡らしたが、やがて言った。
「こうしよう。倉を壊してもっと大きいのを建て、
そこに穀物や財産を皆しまい、こう自分に言ってやるのだ。
『さあ、これから先何年も生きていくだけの蓄えが出来たぞ。
一休みして、食べたり飲んだりして楽しめ。』
しかし神は
「愚かな者よ、今夜、おまえの命は取り上げられる。
おまえが用意した物は、一体誰の物になるのか」と言われた。
自分のために富を積んでも、
神の前に豊かにならない者はこの通りだ。

今週のポイント貧欲。貧しさと欲。二通りに読める。
一つは、貧しいから欲しいと思う。これは当たり前。
だから、とやかく言うことはない。

もう一つは、欲しがれば欲しがるだけ貧しくなる。
これは普遍的な真理のような気がする。しかも、かなり深刻な感じがする。

そうして、イエスのたとえ話に戻るというと…。
正直、「嫌みなたとえだなー」というのが第一印象。
石切職人ヨセフの子としてのイエスの貧しさは半端ではなかったという。
だからというわけでもあるまいが…。
いずれにしても、金持ちがかわいそう過ぎやしないか。

実は、
こんな生活こそ日本人が憧れてやまない生活ではないのか。
「さあ、定年だ。十分な蓄えも出来たし後は好きなことをして
余生を気ままに生きよう。」
労苦の果てにつかんだ夢の実現。
なのに、愚かな者よ、と言ってあざ笑うとは!
日本人積年の夢に水を差すなような話しではないか!

いつものクセでつい愚痴になったが、
ここは、金持ち争わず、とか。
冷静になって、積年の夢を検証し直してみると…。
イエスは、
金持ちが更に金持ちになったら早死にすると言いたいのではあるまい。
「神の前に豊かにならない者」こそ問題にしたいのではないか。
神の前に豊かにならない者とは?
愛さない人
欲張り
感謝しない人

子供達は何となく分かるらしい。

欲しい物は?
と聞かれてすぐに答えられないほど沢山の物を持っている子供達。
そんな子供達をを取り巻く日本の社会は
神の前に豊かではない
と直感しているのかも知れない。


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