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神の国再建の切り札

作成者 admin最終変更日時 2006年03月30日 22時52分

受難の主日ミサ説教音声(2005.3.20)

音声を聞くためにはReal Playerが必要です。無料でダウンロードして使うことが出来ます。

 今週の聖書

イザヤ50:4-7

主なる神は、弟子としての舌をわたしに与え 疲れた人を励ますように 言葉を呼び覚ましてくださる。朝ごとにわたしの耳を呼び覚まし 弟子として聞き従うようにしてくださる。
主なる神はわたしの耳を開かれた。 わたしは逆らわず、退かなかった。
打とうとする者には背中をまかせ ひげを抜こうとする者には頬をまかせた。 顔を隠さずに、嘲りと唾を受けた。主なる神が助けてくださるから わたしはそれを嘲りとは思わない。 わたしは顔を硬い石のようにする。 わたしは知っている わたしが辱められることはない、と。

フィリッピ2:6-11
キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、 へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。このため、神はキリストを高く上げ、あらゆる名にまさる名をお与えになりました。こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、すべての舌が、「イエス・キリストは主である」と公に宣べて、父である神をたたえるのです。(日本聖書協会『聖書 新共同訳』より)


今週のポイント「会社再建、あなたが主役!」手にした雑誌の表紙。そんなタイトルを囲んで12の顔。満面の笑顔、得意げな顔、口をキリッと結んだ使命感に満ちた顔、顔、顔・・・。厳しい競争の中で生き残りを賭ける企業。自分の全能力を傾けて開発に情熱を傾ける社員たち。私には出来る、私がしたい、私ならこうしたいなどなど、いわば志の高い社員たちによって、企業のみならず、その恩恵に浴する消費者も便利になったり、生活を楽しむことが出来ようになる。必ずしもいいことばかりとは限らないとは思うが・・・。

 志が高いと言えば、このイザヤも、今日の開発チームの社員たちにひけを取るものではない。本文の著者は、名前はイザヤになっていても、イザヤではないらしいので、預言者全般と言った方がいいかも知れないが・・・。イザヤに例を取るなら、「私は誰を遣わすべきか。誰が我々に代わっていくだろうか」と問う神に、イザヤは臆することなく申し出る。「私がここにおります。私を遣わして下さい。」(イザヤ6,8)
 これはなかなか言えることではない。もっとも政治家になる人々は、自ら名乗り出て、「私に清き御一票をお願いします!」と呼ばわらなければならいが、私たち信者の場合、イザヤのような人はまれではないか。とくにカトリック信者の何事にも「控えめ」な姿勢には定評がある。
 とは言っても、今日のイザヤの本文に八回も「わたし」が連発されるとやはり気になる。信仰にしろ何にしろ、人ごとで済ますことが出来るなら気楽なのだが、信仰の場合、実際には、人ごとで済ましているところが多分にあって、これが、「控えめ」の最大の要因。

 そんな自覚?のもとに、フィリッピ書と共に「わたし」に迫ってみると・・・。

 私は、いつも、周りの人が元気になるような言葉を話したい。今日も一日、否定的な言葉や思いでなく前向きに全てを受け取って生きていきたい。たとえ、ムッとすることやくやしい気持ちになったときでも、「マ、いいか」と言えるようになりたい。

 もちろん、これはイザヤの「わたし」の生き様を正確に言い当てているわけではない。あくまでイザヤを自分流にまねようとすればのハナシ。
 そんな願望(祈り)を毎日更新できるなら、少々の逆境にあっても、「自分を無に」された十字架のイエスからのメッセージを聞くことが出来るようになるだろう。こうして、十字架のイエスと連動出来るようになる時、あなたは間違いなく変わるだろう。いつまでも、過去のことに引きずられることもなく、切り替えも早くなり、前向きな気持ちになること請け合いだ。そして、あなたのものの見方や人間関係にも変化が生じるだけなく、あなた自身、これまでより、ずいぶん自由な気持ちになっていることに驚くだろう。そして、いつの間にか、不平不満や恐れではなく、周りの人が元気になる言葉を話している自分に気がつくことだろう。「控えめ」な生き方は続くとしても、イエスとの関係は大きく進展し、「人ごとのみことば」などなくなる。それこそあなたの復活。志し高く、神の国再建の切り札。真(シン)信者の誕生。
 
 その時はもう近い。今日は受難の主日。 


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