親指の聖母。1708年屋久島に上陸したシドッチ神父さんが持参された聖母のご絵のことで、なぜか左手の親指が、羽織っている青いマントの外に出ている聖母のご絵のこと。
屋久島教会記念聖堂の正面にかけてあるのを見たことのある人もいるかと思う。実物はなぜか東京上野の国立美術館に収納されている。一度、本物にお目にかかりたいと思っていたが、今回、図らずもその夢が実現した。昨日、明日の会議が3時には終わりそうだとの朗報に「行きたい!」
そして、今日、会議は予測通り3時に終了!早速、グーグルマップに従って美術館を目指した。国立西洋美術館、カナ?しかし、チケット売り場のおばさんに教えてもらってたどり着いた先には「国立博物館」の文字が。さて、困った!通りすがりの人に聞いたり、潮見のカトリック会館に問い合わせたりと、スッタモンダの挙句に「その奥の建物平成館」と分かった。
「70歳以上の方は?」「ハイ、ボクす。72才!」「ア、オタクは無料です。」同行の司教さんは650円を払った。
「ご絵、美術、どうして博物館?」の疑問は入館後すぐに解けた。宣教師たちがもたらしたご像に十字架が展示されていたからだ。そして、ちょうど真ん中辺りに親指の聖母が展示してあった。こうしてたどり着いた親指の聖母は「美しかった!」かつて、今にも起き出しそうなほどに綺麗な肌のベルナデッタの遺体に驚いたものだが、目の前のマリア様の顔の色使いに思わずみとれてしまった。微妙な色使いと繊細な筆使い。聖母に対する作者の厚い思いが伝わって感動した。
行ってみたい人のため参考までに。くれぐれも、上野の国立博物館、を目指すこと。
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