来年3月の堅信式を申し込んだという5人の中学生の黙想会。といっても、鹿児島教区の子供たちではない。霧島山荘と聞けば温泉、リゾート、バーベキューとお楽しみの連想ゲームが続くイメージだが、その山荘での黙想会は本格的なものだった。
長いドライブのあとにもかかわらず、少し落ち着いたところで主任司祭によるミサのための必要知識の勉強会。配布された資料を見ながら、パッラ、コルポラーレなど用語解説。次はボクの番。
持参した”YOUCAT堅信の秘跡”をプレゼント。少しだけ解説し、あとは、いつものようにPERSONの解説。「人のことを英語では?」すかさず、「ヒューマン!」「オッ!」「マン!」「ウーム、もう一つ!」「…」「では、PCはなんの略?」「パソコン!」「ピンポーン!そのパーソナルコンピューターのパーソナルは?」いつ果てるとも知れない子供たちとの掛け合いに終止符を打ってPERSONへ。
P・E・R…と一語づつ区切って言うと一斉にテーブルに指でなぞり始めた。「SONは音のこと。音の特徴は?」またも質問。深追いをやめて、人は誰でも心が通じ合うというか、ビビーンと響き合わないと楽しくないし、幸せではない。友だち、親子、先生とも。一斉にうなづいた。「だれでもパーSONだからです。イジメをしたり、友だちの命を実験材料のように簡単に奪ったあの女子高校生にしてもちゃんとパーSONなんです!」
神妙な顔の五人へのダメ押しは、これもいつもの「人は見ていなくても神さまは見ていらっしゃいます。」思わずソーッと伸ばした手を引っ込めて無人販売所の前を立ち去った青年の話。信者として、自分で決めることができるのが大人の信者。堅信はそのため。部活に時々顔を出しても上達しないのと同じで信仰も練習が必要。毎日のお祈り、日曜日のミサ、時々ではダメ。神様からの声を聞く力はつかない。…質問は?」「……」質問攻めに疲れたのか一斉に下を向いた。「わかりや安かった!」Rくんが顔を上げた。彼の照れたような笑顔の反応が嬉しかった。
「夕方勉強したことをもとにドラマを制作してください。準備の時間は30分。開演は8時半です。」夕食後の主任司祭の指示に驚いたが、2階に上がって30分後、時間通り開演。監督は1年生。「テーマは“響き合ってPERSON”です。よろしくお願いします。アクション!」少しドタバタだったが、それなりに理解したことを表現できたと思う。イジメの問題だった。
明けての今朝、涼しい空気に包まれたベランダでの赦しの秘跡とそれに続くミサもよかった。昨夜作った手作りローソクを置き、それぞれが平和を願う共同祈願を捧げた。女子1男子4の中学生たち。さわやかでお祈りの声も大きく、しっかりした信仰の風土を感じさせてくれた5人だった。
人懐っこい山雀(ヤマガラ)との出会いも楽しかった。
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