統一の悲願は深く

それでも!Blog

141113分断された韓半島。こちらは豊かな先進国。目の前の同胞たちは独裁君主の元で貧困と飢餓の中での生き地獄。「父は勲章ももらったが栄養失調で亡くなった。母も脱北。でも、弟二人はまだ向こうにいます。」

2年前脱北した人の証言は耳を疑った。勲章をもらうほどに社会的地位の高い人が栄誉失調とは!テレビで見る太り過ぎの感があるタイショウとの落差はナンなんだ!思わず叫びたくなった。映像で見る北の山に木はない。燃料用に木を切ったからとも脱走者の監視のためとも言われているらしいが、おそらく両方に違いない。

脱北に失敗した人は強制労働か銃殺。あるいは収容所に生活が待っている。「私の母は一度失敗して収容所送りとなったが、2度目に成功。今一緒に住んでいる」のだという。脱北に関わるブローカーは3人。一人は国内、もう一人は、ほとんどの場合中国。そして北に住むもう一人の3人が携帯で連絡し合うのだという。そういうルートで脱北に成功した人は27000人にのぼる。

「ピョンヤンにカトリック信者は800人、全国で3000人いると聞いたが本当ですか?」「それは観光客向けの数字で、聞かれたらそう答えるようにと言われています。私はカトリック信者はいないと聞いています。」つまり、北朝鮮としては信教の自由があるということを海外に宣伝するためまことしやかな数字を使っているということのようだった。

しかし、実際は、「中国から入る救援物資の中に聖書が運び込まれたこともあって、人々は密かに聖書を読み、家庭で隠れて信仰している人はいるかもしれない」ということだった。「日本人に会ったことがありますか?」喉まで出かかったが止めた。あとで分かったことだが、そのことが気になっている司教さんは何人かいたようだった。謎の多い国に対しては質問もままならないほどの疑心暗鬼、言葉にならない不安がつきまとう。

ともあれ、日本との関係もさることながら国を分断され、歴史に翻弄された韓半島の人々の深い悲哀を感じて言葉を失った。莫大なお金を投じて建てた懺悔と贖罪の教会がすべてを物語っているように思えた。統一の悲願に少しでも寄り添うためにも日韓司教交流を大事にしたい。

それにしても今日は寒い!氷点下2度の真冬日。会議最終日の今日は大学共通模試。一年で最も冷え込む日と決まっているそうで今年も的中。

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