聖香油のミサは司祭が叙階の原点に返るとき

従来の薄っぺらな紙ではなく枠つきで見栄え倍加。説教の後でなされた司祭の約束の更新とそれに続く祈りは印象的だった。

説教といえば、司祭たち自身はどんな感想を持ったことか。「説教されている」と感じたかもしれないが、本当は、「司祭の皆さん、ここにいる信者の皆さんは『主の祝福を受けた私たちの一族なのです』(イザヤ61.9)。だから”司祭と信徒”を強調するのでなく、親愛の情を育てていきましょう」と呼びかけたかった。「そうしていますよ」と冷めた答が返ってきそうだが…。

司祭の約束の更新に話を戻そう。「わたしたちの叙階の日の決意を新たにして神に祈りましょう:全能永遠の神よ、御子キリストに選ばれた私たち司祭があなたの言葉と秘跡によって人々に仕え、与えられた使命を恵みによって果たすことができますように。私たちの主イエス・キリストによって。アーメン。」

司祭と司教のための祈りの後でなされた、「あなたの民を慈しみをもって導いて下さい。あなたの恵みに支えられる教会が、世界の平和と一致に役立つものとなりますように」という会衆のための祈りは、祈ってもらった側からのお返しのようで麗しかった。

今日のミサのハイライトは、三つの油の祝別だったが、自分で言うのもなんだが、拝領祈願の後でなされた任命書の授与式も印象深かった。ちょっと残念だったのは、立派な任命書を手渡すとき「よろしくお願いします」と言っただけで、握手をしなかったこと。最初に思わないでもなかったのだが、なぜか、手を出しそびれてしまった。来年は目を見ながらきちんと握手をして手渡したいと思った。ともあれ、派遣先で迎える信者たちと仲良くやっていくことを祈るばかりだ。

説教音声

 

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