数年前、ある国では、トイレはなくても携帯はもっている、という記事を読んで、携帯が急速に普及したことに対する揶揄めいた笑い話ぐらいにしか思はなかった。
今日開いた、月刊誌のある記事のタイトルは“21世紀、トイレの利用より多い携帯”というもので、トイレその他の公衆衛生設備が南アジアやサハラ以南のアフリカ諸国でいかに立ち遅れているかという内容。そのため、国連の今年の努力目標の一つにトイレの整備というのがあるのだという。記事の写真は、ホームレスとおぼしき老人が手作りの3輪車の上で携帯電話をしているもの。以上フィリピンから送られてくるWorld Mission 1月号より。
ふと、先月12月に訪問したムンバイのスラムが蘇った。しかし、そのインドが今や、第4次産業革命と呼ばれるITを駆使した新たな産業の創出で主役となるらしい。確かに、インドの工科大学卒業生は世界の企業の垂涎の的だという記事も読んだことがあるのでさもありなん。
しかし、そのインドで電気自動車が2013年に発売されたと聞けば、ついこのあいだインドに行った身としてはやはり信じがたい。そして、あのトヨタがインドに部品提供する下請け会社になるかもしれないと聞けばさすがにマサカと思う。そんな、この世のことはボクの埒外だとしても、「行き過ぎた平等化」が日本企業凋落のもとと聞けば思わず顔を上げてしまう。
“ヨーイ、ドン”で走り出したもののゴール前ではみんなが手をつないでゴールイン、という運動会があるという。まさかとは思うが事実らしい。競争させない日本社会。どこかおかしいと思う。幼稚園でのモンテッソーリ教育でさえもかけっこで一番、二番の旗はちゃんとある。しかし、みんなアッケラカンとしている。文句が出たことはない。小学校に上がるとどうしてそうなるのか。
深刻になったので、面白い話を一つ。「石鹸箱ください。」「???」「この付近にありそうだけれども見当たらないので…。」実は、夕方、お風呂に行くのに、千円札しかなかった。100円硬貨が欲しかった。両替のつもりでコンビニで石鹸箱を買うことを思い付いたワケ。
それが通じなかった。あ、そうそう、ボクは石鹸愛好家。「こんなものですか?」彼女が手にしたのは、ボディーソープの容器。彼女は石鹸と言えばボディーソープしか知らなかった!ことに気がついた。二十歳かそこらの彼女は「石鹸箱」など見たこともなかったらしい。ヤレヤレ。
それにしても、久しぶりの虹の見事さ。
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