鹿児島県人は全国一の褒め上手。南風録の書き出しに「なになに・・・」

「ただ、意外にも感じる」との観想も

興味を引いたのにはワケがある。青年担当司祭として働いた若い頃、同じ若者担当司祭が鹿児島を訪問したときのこと。「若者たちがついてく来るからいいね。それに着こなしもなかなかいいよ。」思いがけない言葉に思わず「あ、いいえ」と返した。「褒められたのだから『ありがとう』と言えば?」スペイン人らしいと思ったものだ。

「謙譲の美徳」は日本人の文化だからと弁解したが受け入れてはもらえなかった。実は、その後、褒めてもらったら、素直に「ありがとう」と言うようになった。やっぱり彼の言うことが正しいと思えたからだ。そして、素直にありがとうが言えないのは、褒めるのが下手だからではないかと思うようになった。

甘いバローネ初なり。

甘いバローネ初なり。

数年後、アジア各国の司祭や夫婦たちと関わるようになって、とくに英語圏の人々が褒め上手なのに気がついた。各国持ち回りのアジア会議のミサは英語。当番に当たるとまずい英語で説教もしなければならない。汗をかきかき何とかミサを終えて香部屋に引き上げると、必ず誰かが「ありがとう。よかったよ」とひと言声をかけるのだ。

こうした姿は日本でも見られることではあるが、普段の生活では心にはあっても言葉にすることは控えていることが多いのではないか。その点、フェイスブックの「いいね」は簡潔な褒め言葉でいいね。ネット上で練習して生活の場でも言葉にできればいいと思う。アレコレ言うからお世辞に感じたりするのだから、簡潔な褒め言葉の練習!

人が行き交うところどこでも「いいね」が飛び交うなら戦争にはならないと思うのだが・・・。

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