「ようこそ。コーヒーは如何ですか?」両手を盛大に動かしながら気さくに迎えてくださったのはパリアノ枢機卿。エスプレッソを口にしながらの面談が始まった。
「欧米では、少年院にいる子供たちの70%以上は母子家庭。」朗らかな応対とは裏腹に、いきなり深刻な話題。家庭評議会としては「家庭の成長」をテーマに取り組んでいるという。
「西洋では、晩婚化が進み結婚しない人が増えているが日本ではどうか?」日本でも同じだと答えると、「家庭問題は司牧的側面だけでなく文化的側面からも全体的に見る必要がある。」少し難しい話になったなあと思っていると、「どうですか?」と我らが会長さんから水を向けられた。
MEのことは話したいと思っていたので、カクカクシカジカ、口を開くと、目を輝かして興味を示された。「今年の9月フィラデルフィアで世界家庭大会(?)がある。ME部会もあるので是非参加して欲しい。」
思いがけない展開に面食らったが、日本側の2人の大司教さんもオーと声をあげて「行ったらいい!」またも、カクカクシカジカ。「もちろん。すばらしいことでず!」となってカップル同伴での参加がその場でOKとなった。
というわけで、とりあえず、日本にはその旨一報を入れたものの人選に渡航費などどうしたものか。連日の行事にいささか疲労気味でボーとしていた全身が急に活性化し、頭の中も忙しくなってきた。
気分転換に、フロントでもらった地図を片手に、先日連れて行ってもらったナボナ広場へ。ワケなく行けた。この広場は昔、競馬場だったとか。今ではなんでもありのイベント広場。
絵画販売はさしずめ青空美術館。たちまち人垣のできる大道芸人は手品師であったり、保育園の先生だったりと大人にも子供にも軽妙洒脱の変幻自在。何色もの液体スプレーを鮮やかな手さばきで吹き付けながら描き上げる男性は正に絵画職人。さらに、一本の棒に手をかけて空中に座ったままの魔法使い?がいたり、1時間いても退屈しない。
パンテオンから引き返すつもりが方向違いでポポロ広場まで足を伸ばした。おかげで2時間の市中ウォーキングを楽しんだ。
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