「純心中学・高校入学式。まさに花々に包まれた春爛漫、希望の日にふさわしかった。いくつかの印象深かったことを記してみたい。
純心の前身は聖名高等女学校。日本を追われ、カナダ帰国を余儀なくされたシスターたちが去った後で見たのは、誰がいつ来てもすぐに生活を始めることができるように整理の行き届いた修道院だったという。これは、司祭たちの移動に際しても肝に銘じておきたいことだ。
「上級生代表」からの祝辞も印象深かった。在校生ではなく、上級生というところがいい。在校生といえば、なんとなくく動きのない集団のイメージだが、上級生といえば、下級生がいるわけで目指すべき先輩が待っているというイメージが沸く。ともあれ、はきはきと透き通った声もさることながら、話の内容がさすが上級生代表。
聖書の学びもあることも紹介。聖書は、生きていくうえで大切な知恵の言葉に満ちていて、彼女の好きな言葉が、「目が澄んでいれば、あなたの全身が明るい」(マタイ6.22)であることを紹介して自分なりの理由もきちんと述べていた。この学校の独自性をしっかりわきまえているのが嬉しかった。行列のできる純心弁当の話も興味深かった。
最後は恒例の魂(たま)ゆずり。きれいな花かごを抱えて、白百合のように清らかに、スミレのようにつつましく、バラのように周りの人々にほのぼのとした喜びをもたらし、フリージアのように徳の薫り高い人になりましょう」(だったと思う)。もっとも女子高校らしい伝統だ。
学園生活をエンジョイしながら心豊かに成長してほしい。
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