温泉人間模様
久し振りに温泉に行きたいと思った。町の温泉にはもう1年以上もいってないように思う。バスで20分余り、郊外のひなびた温泉が行きつけ。しかし、冬場はさすがにバスはなじまない。
主が入院中の車を駆って15分弱。国道下の小さな川の側。その向こうは田圃。360円。以前と同じ料金だ。脱衣場には帰り支度を済ました人が一人一休み。様々な設備を整えた大型浴場と違って、ひなびた所で出会う人には何故か親近感が湧く。軽く挨拶すると気持ちのいい返事が返ってきた。
直径4センチほどのパイプから蕩々とお湯が流れている。湯船は1m×2mほどの小さなものと1m×3mほどのもの二つに仕切られている。澄み切った水は飲み干したいほど。もちろん掛流し。身を沈めると43度のナトリュウム温度が疲れを癒してくれる。
「飲めますか?」「ウン」備えのコップで口に含んだ。効能書きには「無臭」とあったが、幾分泥臭い。「アン水もヨカド。十杯バッカ飲みヤイ」冷水浴用の水も地下水だという。これも試すことに。しかし、十杯は止めた。自慢げな言い方が可笑しかった。まもなく、1リットルのペットボトル5本に5リットルのタンク持参の男。いかにも常連。さっそく、水汲み場へ。ああ、足ぐらい洗ってから入って欲しいなあ。湯船で半身浴を楽しみながら眺めていると目が合った。「すみません。すぐ終わりますから・・・。」「イヤ、イヤ、いいんです。」いかにも気のよさそうな笑顔の人だったのは意外だった。三人目は相撲のソンキョの姿勢でいきなり湯船からお湯を汲んで頭から盛大にかけ、何度も鼻をかむ。そして、そのまま湯船にザブンかと思いきや、石鹸で禿頭をこすりだした。全身を清めて、やおら湯船に身を沈めた。これは◎だ。思わず採点をしてしまった。月並みだが、人は見かけによらない。
採点と言えば、明日は高校の卒業式に招かれていたのだ。どんな話しをしたものか。ともあれ、ヤッパリ温泉は楽しい。さっぱり感もたまらない。時々行くとするか。
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