現在の場所: ホーム Binder 日曜日のはなし 2004年 天にも昇る気持ち
ナビゲーション
最近のエントリ
ペトロパウロ休日 2014年06月29日
有難うシスターたち 2014年06月27日
大分教区司祭研修会 2014年06月26日
32年ぶり班制度 2014年06月24日
梅雨の晴れ間に 2014年06月19日
 
編集操作

天にも昇る気持ち

作成者 admin最終変更日時 2006年03月30日 21時30分

2004.5.23(主の昇天)ミサ説教音声(mp3)

今週の聖書

使徒たちの宣教1・6-11

 さて、使徒たちは集まって、「主よ、イスラエルのために国を立て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。イエスは言われた。「父がご自分の権威をもってお定めになった時や時期は、あなた方の知るところではない。あなた方の上に聖霊が下ると、あなた方は力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、私の証人となる。」こう話し終わると、イエスは彼らが見ていうるうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。イエスが離れ去って行かれる時、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人が側に立って、言った。「ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなた方から離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなた方が見たのと同じ有様で、またおいでになる。」

彼らはイエスを伏し拝んだ後、大喜びでエルサレムに帰り、絶えず神殿の境内で神をほめたたえていた。(ルカ24・52)

今週のポイントどのスポーツの選手だったか、オリンピック出場が決まった時のインタビューで女子選手が顔をくしゃくしゃにしながら叫ぶように言った。「天にも昇る気持ちです!」
 
 喜びの絶頂。それ以上体験したことのない最高の幸せ。
なるほど、天より高いものを人間は想像できない。見ているもので、文字通り最高のものは天。もしそこに上れたら…。そう思っていたことが実現した!今、世界で最高の場所にいる!それで、「天にも昇る…」に違いない。
 久しぶりに耳にした言葉だったので、ついこだわってしまって。

 ところが、弟子たちの場合、目の前で、イエスが天に昇ったのを見ながら、口アングリ。あの選手とは対照的な喪失感?天に昇ったのがイエス一人だったので、敗者の心境?
 ともあれ、ルカの話しの続きでは、そんな弟子たちが、「大喜びでエルサレムに帰った」ことになっている。イエスの逮捕、受難に続く悲劇的別離。復活後やっと巡り会えたというのに、今度は永遠の別離?弟子たちの混乱。
 しかし、二人の天使に肩をたたかれ、「天に上げられた」ことを知った弟子たちは瞬時に悟った。「彼らの目から見えなくなった」主は、「消えたのではなかった!天にのぼられた!父のもとへ!」あんなにも父なる神を慕っておられた主が父のもとにお帰りになった。弟子たちにとっては、まさに望外の喜び。
 天にお住みの神を父と教えられ、今、彼らの主が、その神のお住まいへ。こんな嬉しいことがあろうか。天にも昇る気持ち!何よりも、百万の味方を得たようなものだ。
 こうして、弟子たちの神殿での、神への賛美の日々が始まった。そして、渇いたエルサレムの大地をどこまでも青く澄んだ天が覆っていた。
 無学だが、素朴さと一途さ、何よりも主への思いの深さにかけては天下一。主が保証された弟子たちが証する昇天の神秘。


Powered by Plone CMS, the Open Source Content Management System

このサイトは次の標準に準拠しています: