最多は10代
ネットからの情報だが、2019年に届けがあった行方不明者は7399人。中でも「10代の1452人が最多」だったという。毎日4人の子どもたちが家からいなくなっていることになる。家出なのか、誘拐なのか定かではないが、大阪府警の発表だというこなので、大阪だけでもこの数字だとすると、東京を含めるとかなりの数の子どもたちが毎日姿を消していることになる。どうしてこんなことになるのか。いつも思うことだが、日本は民主主義の国とは言うが、個人観というか私観というか、「みんな違ってみんな良い」という金子みすゞさんの言葉を大好きでも、基本的には「出るクギ」になることを恐れる社会であって、自由のないどこかの国と大して変わらない国。人を生きづらくさせる国が本当の民主国家と言えるのか。と、個人的にはいつも苦々しく思っている。そういう自分も無難に生きているので大きな顔はできないのだが。
アグネス・チャン賛歌
ともあれ、ネットの記事に触れて、最近読んだアグネス・チャンのことが思い起こされた。「スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法」(朝日新聞出版)は、特に子育て中の人には一読を勧めたい。印象深いのは、「我が子を自分が描いた設計図通りに育て上げた」(個人的感想)ということだ。家庭教師をつけるでもなく、塾に通わせるでもなく、「子どもにつきっきりの子育て」を実践したことが、嫌みなくサラリと書かれていて、しかも「私は教育ママです」と言ってはばからない。読んでみると分かることだが、いわゆる「世に言う教育ママ」ではない。どんな大人になって欲しいのかが自分の中ではっきりしている点が日本の母親とは全く違うと言えるのではないか。なによりも、彼女の人間観が素晴らしい。「私はカトリック」と言うだけあって、聖書の人間観を地で行くような教育論は終始一貫してぶれることがない。あまりにも迷いがなく真っ直ぐで、胸がすくほどだ。だから息抜きに、違う空気を吸うつもりで読んだら良いと思うワケ。
ミサ説教音声
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