「迫害と廃校の裏面史描く」劇団群島主宰Mさん渾身の舞台劇

軍の要塞と白亜の要塞

オープニングはなんと老新聞記者がゆるしの秘跡を受ける場面。かつて、カトリック排撃をあおる記事を書いたことで女学校を廃校に追い込んだ。書くことで大きな達成感を得たことで満足したものの、年を重ねるにつれて後悔の念が勝るようになり…。

軍の機密文書を紛失したことで村長宅に相談にやってきた役場の職員とたまたまやってきた若き新聞記者と議員。四人のやり取りでシスターたちが運営する女学校をめぐる当時の状況がよく分かる構成。隣の部屋で聞いていた在校生の娘の断固反対を叫ぶ迫真の演技。

なんと言っても圧巻は彼女の卒業式での送辞。これはもう福音宣教というより福音宣言。こんなにも忠実に福音の教えをまとめてくれた主宰者の福音理解の正確さに驚いた。涙と共に日本がいかに大きな過ちを犯したか改めて慨嘆の念深く。

それでも感動が勝ったひと時だった。

拡大すると読めなくもないが

拡大すると読めなくもないが

まもなくDVDで手元に届くことになっている。奄美の文化的資質の高さを誇りに思う。蛇足だが、村長宅でカトリック排撃に超熱心だった議員役は信者。

テチグi(シャリンバイ)の花がいたるところで満開。これは浦上教会の庭。

テチグi(シャリンバイ)の花がいたるところで満開。これは浦上教会の庭。

 

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