2007年–2016年

恒例のザビエル祭で聖堂に運ばれたザビエル様。2007年というだけでは何のことか分からないが、今年も早々と「カトリック教会情報ハンドブック2016」が届いた。いつもの特集記事のタイトルに九州編③とあったので思わず今年のものを開いてみた。当然九州編②とあって大分の史跡。③が長崎となっているので①は鹿児島に違いない。

あわててWeb文書館に。やっぱり。一気に読み通した。鹿児島のことなので、新しい場所についての記述はなかったが、著者の周到な事前準備と“遺跡”に埋もれた人々の生き生きとした営みを蘇らせる豊かな感性に打たれた。だから読み出したら止まらない。

鹿児島の最後の訪問地は東市来(ひがしいちき)の鶴丸城跡。キリシタン墓と言われる墓が近くにあることはご存じなかったようで少し残念。川辺には蓮の花ではなく明らかにカニが這っている台座を持ったキリシタン墓があることも付記したい。二回ほど訪ねたことがあるが、カニが十字架をくわえてきたというエピソードはザビエル様自身なされたものかもしれないとの思いは深いのだが…。前回、墓参のおばあさんに由来を聞いたが全く関心を示されなかった。

ともあれ、紀行文というのはこんな風に書くのかと学ぶことが多かったのだが、冒頭の2007年に戻ろう。こうして、あらためて、最新号に目をやると表紙に「…最終回」の文字。またも本文をめくった。末尾のあとがきを読んで知ったのが、巻頭特集「キリシタン史跡を巡る」連続企画が始まったの福岡宗像に移設されたザビエル聖堂。が2007年であるということだったわけ。

大分編は数年前に訪ねたこともあるところから、何よりも紀行文的であることからやはり一気に読んだ。ただ、長崎編が、26聖人の聖地であることを思うと最後になるのは分かるとしても、日本キリスト教発祥の地である鹿児島がどうして最初でなかったのか。ま、どうでもいいことだが。

長い間の綿密な事前準備と全国津々浦々日本全土にわたる巡礼行脚と言ってもいい現地踏査、ただ脱帽。本当にお疲れさまでしたと言いたい。2017年からどんな企画がはじまるのか楽しみ。

お昼の後、ドラゴンフルーツの植え替え。

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