20年ぶりに園庭での運動会。これまで晴天に恵まれていた国分幼稚園の運動会は終日雨にたたられて今日に延期。
準備に当たった先生や役員のみなさんはてんてこ舞いでも、10:20の開始時に合わせたかのように天気は次第に回復し、青空も覗きやがて日もさす絶好の運動会日和に。
子供だけのプログラムで文字通り子供の祭典。天使のような無垢の命の輝きは格別。何よりも、かねて練習していた場所での本番は、何の混乱もなく、子供達にしてみればまさにホームグラウンドでの保育の延長。気取らず気負わず、平常心でのかけっこにダンス。見守る家族は、終始立ったままでの観戦でもニコニコ声援。それに引き換え、広すぎる中学校はいわばアウェー。
閉会後の感想に何人もの人が「園庭でよかった。」先生たちも「楽だった!」かけっこの距離にしても「ちょうどいい。」もっとも大人のプログラムが入るとそういう訳にはいかないと思うが。全てのプログラムはお昼すぎには済み、クラスでの給食も普段通り。
考えてみると幼稚園の運動会とは本来こうしたものなのかもしれない。そう考えるなら、今日の運動会は幼稚園の運動会の原点といえる理想的なものだったと言える。そもそも、幼稚園の運動会を一族郎党を巻き込み、一大イベントにしたのは誰か?もちろん、幼稚園当局に違いない。何のために?もちろん、園児募集の前哨戦として?そんな実利的な目的があったとしてもおかしくないとは思う。また、愛する我が子と一日を楽しく過ごしたいという父母からの願いがあるのもわかる。
しかし、あくまで保育の延長が理想には違いない。先生たちにしてみれば、「いいところを見せなければ」というプレッシャーからも解放される。子供達には運動の楽しさをじっくり味わってもらうためにも充分時間を割くことができる。遊戯はクリスマスの発表会に譲るとして体を動かすコツというか、手や足の機能的な動かし方など何気なくやっていることを意識的にやることで、自分の体の出会いも可能となる。。
「来年も園庭でしたい」という園長先生の言葉は先生や父母たちに幼稚園の運動会を再考するきっかけになると思った。
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