生活の場
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親子がたこ揚げをしていた
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団地に変わった元干潟のサクランボ
猛毒を持つハブ「アタリ」(禍)に遭遇することもなく山野を駆け巡って過ごした子どもの頃の日々が、村の変貌にもかかわらず、シマの深い緑の森にも似て原色で蘇った数日だった。変貌といえば、干潮時には広い干潟に変わり、テラジャ(巻き貝の一種)獲りに興じた入り江が山を削って出た土で埋め立てられて団地となり、火力発電所が稼働を始めたのが始まりだ。そして、蛇行して流れる村の川は至る所に深みがあり、夏は子どもたちであふれていた。新年が近くなると川下では黒豚のと殺がなされ、それに立ち会うのも楽しみだった。その少し上流は洗濯場。川は流れる洗濯タライで大きめの平たい石は洗濯板。スベスベになった石が鮮やかに蘇った。
それでも
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古里の海は何度見ても素晴らしい
そんな生活の場であった村の川もセメントで固められてまっすぐになり、何の感動も生まないただの水路になってしまった。氾濫することもなくなったが深みもなくなりウナギや川エビもいなくなった。それでも、川下に広がる村の運動場は「ハマオレ」(ハマ下り)のごちそうを食べ運動会をしたところ。大潮の時は海水が入り込んできたものだが、今では、高いセメントの護岸で守られ立派なゲートボール場になっていた。そうした諸々の変貌にもかかわらず、年中変わることのない海の青さと深い山の緑は古里に誘う最大の要因であり誇り。
野鳥たちもそれなりに
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行水上がりのヒヨ「キモチイイ!」
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イソヒヨの求愛ダンス
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♀は知らんぷり
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怒り心頭
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そんな様子をサシバが上から目線
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