御領ケ池
「御領ケ池」とわたしたちは呼んでいます。小雪のちらつく冬のある日の昼下がりに開かれたという野鳥観察会の動画を見た。主催者側を代表しているらしい男性の言葉に違和感を覚えた。「正式名称がないので、とりあえずそう呼ぶことにしている」という意味かと思ったのだが、これだけ立派な池に名前がないというのはどうしたことか。「殿様が狩りをしたところなので」という理由づけもしているのだから正式名称にしたらいい。ちなみに、グーグルマップでは「御領ケ池」と記されている。ともあれ、冬にはキンクロハジロもやってくるというから楽しみだ。
ダイサギのダイ集団
その御領ケ池でダイサギの大集団に遭遇したのは数日前。池のほとりの大木のてっぺんに真っ白な姿態に夕日を受けた何羽ものシラサギを発見したときは興奮した。直感的に思ったのは「ダイサギ!」コサギと中サギは識別できるとしてもダイサギは特定したことがなかった。しかし、木の上の一群は明らかにアオサギよりも大きい。それに、歩道脇に設置された掲示板には、飛来する鳥たちの写真が貼られていてダイサギもあるので間違いない。初めて見る集団に見とれてシャッターを切っていると、突然、その後方から数羽が飛び出してきた。すると、ほかの仲間たちがつられたように一斉に飛び立ち、空一杯に乱舞してどこかに消えた。なんと、その数、30数羽!しかし、てっぺんの一群は泰然自若として全く動ずる気配はない。アオサギよりも大柄なだけでなく毛並みも美しく、長い首をくねらせて羽繕いする様は、鳥ながらどこか妖艶でなまめかしいほどだった。同じ大柄のアオサギには悪いが、こちらはどこか粗野で、時折「グウェー!」と下品な声を上げて飛んでいく。ダイサギの鳴き声は聞いたことはないが、アオサギよりはましであってほしい。すっかりダイサギの虜になった。小旅行から帰った翌日、昨日の夕方、ダイサギ見たさに御領ケ池に足を運んだ。何ということか、前回と同じ時刻なのに、遠くで2羽がせわしく飛び交っているだけ。てっきりねぐらかと思ったのだが。今日はもう少し時間をずらして、日が落ちる頃に行ってみよう。オオバンらしきものはいたが、残念ながら逆光のため特定できなかった。
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