カランコエに捧げる挽歌
昨年の十二月、薩来(さつき)園のクリスマス会の折り、園生の手になるカランコエを一鉢求めた。今年になって、2月の頃だったか、濃いピンクの可憐な花が一斉に咲き出した。
肉厚の葉はサボテンの一種かも知れないとインターネットで調べると「ベンケイソウ科 多肉植物 原産 マダガスカル島」とあった。トゲがないのでやはりサボテンの一種ではなかった。
ともあれ、二ヶ月あまりも隣の応接室で、静かに咲き続け、心を和ませてくれたカランコエ。昨日の夕方6時、神学生との面談の時まで、色あせることなく、いつものようにピンクの花を咲かせていたというのに。今朝、突然、しかも一斉に花びらを閉じてしまったとは!何の前触れもなく逝ってしまうとは!
まさか、「どうせ、花の気持ちなんか分って貰えるわけがない」とすねたわけでもあるまい。水もきちんと上げていたというのに、一体何が不満だったの?一夜にして一斉に命を閉じるとは!まさか、花の集団自決でもあるまいに。
まるで、あんなにも毎日楽しく語り合っていた友が、「どうせボクの本当の気持ち、君に分るはずがない」と言わんばかりに、ある日突然、何の予告もなしに目の前から消えたような衝撃に近いものだった。
それにしてもキミは200円と安く値踏みされても、淡々と美しさの限りを尽くして生涯を全うしてくれた。その気高さをボクは忘れない。
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