食料品リスト
志布志は入院中の主任司祭以外は安泰。もっとも、入院中でも、治療は順調なので安泰と言えるかもしれないが・・・。幼稚園は運動会の代休で今日も休み。で、下記のお話をお楽しみ下さい。
*写真と本文は関係ありません。気分転換にどうぞ。
食料品雑貨リスト
貧しい身なりのルイサ・ペドロが打ちひしがれた様子で食料品店にやってきました。店の主人に近寄り、恐縮しながら、ツケで売ってもらえないかと、訊ねました。彼女は、主人がひどい病気で働けないこと、七人の子ども達に食べさせなければならないことなど穏やかに話しました。
店主のジュン・リーは冷ややかに彼女を見、すぐに出て行ってくれと言いました。彼女は、お腹をすかした家族を思いながら言いました。「お願いです。お金は出来るだけ早くお持ちしますから!」しかし、主人は、彼女がこの店の掛売勘定を持っていないので出来ないと答えました。
ところが、会計台のそばで一人のお客が、二人の会話を耳にしていました。彼は主人に近寄ると、彼女が家族の為に買うものは何でも彼が用立ててあげようと言いました。主人は、渋々訊ねました。「品物のリストはあるのかね?」「ええ、ご主人。」ルイサは答えました。「よかろう。じゃあ、それをはかりに乗せてみな。どれだけかかろうと全部くれてやるから!」
ルイサは、頭を下げてちょっと戸惑いましたが、財布に手を伸ばすと紙切れを取り出して、なにやら書き付けました。彼女は、頭を下げたまま、その紙切れをそうっとはかりに乗せました。
ところが、主人と客の二人は、はかりが大きく振れて下げ止まったのを見て、目を丸くしました。主人はびっくりしてはかりを見つめ、それからゆっくりと客に目をやりながら忌々しそうに言ったのでした。「信じられない!」客はニコニコしていましたが、主人はもう一方に品物を乗せ始めました。しかし、はかりはバランスを取ることもなく動かないままでした。そこで、主人はバランスをとろうとして、次から次と品物を乗せ続けました。しかし、主人はすっかり嫌になって立ち尽くしてしまいました。そして、はかりから紙切れを取り上げて見て更に驚いたのでした。それは、品物のリストではなくて、次のようなお祈りだったのです。
「主よ、あなたは私の必要をご存知です。あなたのみ手にゆだねます。」
主人は、呆然と立ち尽くしながら集めた品物を彼女に渡したのでした。
ルイサは礼を言って店を出ました。客は百ペソ札を一枚主人に渡して言いました。「本当はどんなペニーでも良かったんだよね。ま、お祈りがどれほど重いものかは神だけがご存知というわけさ。」
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