このごろ変だよ
司教団の勉強会。
かつて、宗教なのに宗教でないかのように思わせた巧妙さ。その中に教会も巻き込まれ、戦争へと突き進む日本の暴走を止めることが出来なかった。この世にある教会の過去は重たい課題を残した。今、日本は憲法改正、教育基本法の見直しを始めた。愛国心、日本人の伝統的習俗、儀礼的などとという用語はかつて多用されたものという。
やがて、伝統文化を学ぶ名目で学校上げての神社訪問が始まるかもしれない。そして、訪問はいつか伝統的儀礼としての参拝に発展するかもしれない。そして、信者の子ども達や先生たちも新しい不自由さの中でつらい思いをすることになるかもしれない。
誰でもかつての古傷に触れることははばかられる。個人ではなく、国のかしらが率先して古傷に触れて相手の気持ちを傷めることは道義的にもすべきではない。
「あなたがそうするたびに、私たちは過去の傷が痛むからやめてもらえないか。考えてもみてください。ある日突然、家族の大黒柱が、働き者の息子が、年頃の娘が、家族の目の前で強引に拉致され、家族がまさに地獄を味わったあのときのことを。妻や幼い子ども達の狂乱。号泣。平然と立ち去る日本兵。古傷がうずくなどという生易しいものではありません。地獄が蘇るのです。お願いですから、止めてくださいませんか。」
そんな声を無視し続けることは、平然と立ち去ったかつての日本兵と同じことをしていることになりはしないのか。
声を上げずに成り行きを眺めていることも同罪になるのではないのか。そこで、カトリック教会としても、来年二月に、声を上げることになった。何とか声明、あるいは日本人に告ぐ、となるのか良く分からないが、二月では遅すぎる感じもする。
だから、今から始めよう!世界に誇れる良識ある国民になれるように、人の痛みが分かる国民になれるように、人のつらさに敏感な世界の隣人になれるように。信者の良識が問われている。
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