タイで出会ったザビエル様
例の塀の上の小屋で午前中二時間ほど読書。鹿児島に関わりのある四巻を先に読み、ザビエル関連のものを何冊か読み、そして今度の旅行に読みかけの「ザビエルの海」(宮崎正勝著 原書房)を持参して読了。この本を読み始めて、改めて、ザビエルの書簡をはじめから読みたい気持ちに駆られて第一巻を持参。
お金の使い道や、信用できない人に対する警戒心など細かな指示は聖人「ザビエル様」のイメージからは意外な感じもする。始まったばかりのインド宣教の成功のためには責任者として必要なことだったのかもしれない。それでも、聖人たるゆえんを探しながら読むと、そのタフさと疲れを知らない熱心さに驚く。ただでさえ、体力を消耗するような毎日の激務にもかかわらず、賊に襲われ孤立無援となった人々のことを聞きつける即座に対応し、身を挺して救済に乗り出すエネルギーは一体どこから来るのか。ポルトガル国王ジョバン三世にたいする長い手紙は国王の吝嗇(りんしょく)を戒めるもので、敬意を払いながらも妥協を許さない説得にはどこか聞かん坊を戒める風にも感じられてほほえましくさえある。これも聖人の聖人たる熱心さ。とくに、最後の審判で聞かれるであろう神様のセリフを述べたり、国王の返事に対する神様の反問が想定されていたりして楽しい。しかし、「私はこのインド地方において生涯働き続けたいと思って」いたにもかかわらずインドを離れたのどうしてかとも思う。
ともあれ、今年はパウロ年。パウロの手紙が読まれることが薦められているが、ザビエル様の書簡を読むことも薦めたい。とくに鹿児島の人にとってはパウロよりも身近な人だけに、実を粉にして働いた聖人の熱心さに触れるならきっと自分の信仰に対する思いにも変化があるに違いない。
稲田をわたる涼風に身を任せながらの二時間はまさに天国だった。
午後、ホテルでのメールチェックと書き溜めた日記の更新に出かけたが、前回教えてくれたスタッフが辞めていて、独力での一時間半の努力も水の泡。二時間百バーツもフイ。ケーキやアイスクリームをお土産にトクちゃん宅での歓迎夕食へ。運転中でも一杯やるワットが、旦那が刑事さんだけにさすがに飲むのを控えていた。
バンコクでは官邸周辺が戒厳令下に置かれたという。周辺の学校も閉鎖。現政権に対する国民の怒りが爆発し辞任を要求して政権支持者らと衝突し44人の負傷者と一人の死者が出たことによる措置だという。4日のバンコク移動に支障はないとワット神父は断言するのだが・・・。
※Facebookユーザーはコメント欄への書き込みもできますので、ご利用ください。
【お知らせ&お願い】 サーバーの制御で最新号が表示されないことが時々あります。
最新号でないかもと思われる場合は、それでもBlog!最新号の表示をクリックしてください。
ロケーションバーのURLの末尾に/(半角のスラッシュ)を挿入後クリックすることでも同様の効果があります。
- カテゴリ
- 推薦図書
- 固定リンク
- ¦
- コメント (1)
- ¦
- トラックバック (0)
- トラックバック用URL:
- http://sdemo.net/pken/Blog/30bf30a451fa4f1a3063305f30a830eb69d8/tbping
- 留守番リゾート
- ¦
- メイン
- ¦
- 政情不安は日本も同じ
Re:タイで出会ったザビエル様