中庭プロジェクト
イチジクの写真にこのタイトル。しかし、庭師を目指そうというのではない。まあ、本文を最後まで読んでいただきたい。
来年開催される世界代表司教会議のテーマは「キリスト教信仰を伝えるための新しい福音宣教」。司教総会でも取り上げられたのだが、第一章に改めて目を通して気がついた二つのことがある。一つは訳語のことで「非信仰者」。つまり未信者のこと。未来の信者という意味です、と冗談めいた言い訳をしていたが、非信仰者という言葉は思いつかなかった。これだと、どこかの宗派に属するというイメージがなく、一般的でいい。未洗者、もよく耳にするが、未信者、とたいして変わらない。
もう一つは本文中の「教会が一種の『異邦人の中庭』を設けなければならない」という文章。ベネディクト16世は、確か、昨年の広報の日のメッセージで、インターネットの世界をそんな風に位置づけておられたように思う。異邦人の庭とはエルサレム神殿の一番外の庭で、イエス様が商売人追い出しの大立ち回りをなさった(マタイ21.12)ところ。インターネットがいわゆる非信仰者のために設けられた中庭という位置づけはさすがだ。
来年の世界代表司教会議で取り扱う新しい福音宣教の六つの対象領域のなかで三番目に取り上げられているのがマスメディア。神殿の中庭が乱用されたような負の可能性を危惧するよりも聖所に近い庭を無数の人々が往来するさまを思い描くだけで楽しくなる。いつだったか、エルサレム神殿西の壁(嘆きの壁)のあるあの広い庭をアラブ人が買い物袋を手に、こちらの門からあちらの門へと通り抜けていったのが思い出された。妙に印象に残っている。
世俗化の問題は真っ先に取り上げられている領域だが、深刻すぎて一筋縄ではいかない。しかし、ウェブの世界と宣教は具体的で分かりやすい。異邦人の中庭プロジェクト。ネット宣教よりも暖かみがあっていい。ネット宣教改め「中庭プロジェクト」。いいね。そうは言っても、先ずは、信仰者一人一人の存在が中庭的意味合いだとは思うのだが。
それにしてもこのところ蒸し風呂のような日が続く。フーッ!今日は外でと思ったがこの蒸し暑さに気力がなえてやはり5キロの室内ラン。
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