会議の始まり
出発まで45分。”あんまり時間はないがやっぱり寄るとするか”
「お客様の飛行機は12:00に変更になっております。」「エーどうしたんですか?」ラウンジの受付嬢に顔を曇らせたものの、内心「ヤッター!タップリ使えるぞ!」ともあれ、1時間余の延着では2:00からの会議に間に合わない。早速、遅れる旨の電話を入れた。お陰で読み慣れない日本経済新聞をじっくり読めた。
一面トップはやはりはやぶさ帰還。イトカワとかいう小惑星、小というけれども月ほどの大きさはあるのかと思いきやなんと553mx294mx209m。何度確認してもmだ。kmではない。地球上だと超巨大物体ということになるが、気が遠くなるほどのはるか彼方の宇宙に浮く物体となれば話は別。サツマイモを連想する形状だが月よりも遠いところにあるというのだから点かゴミに等しい。そこに着陸?しかも、オーストラリアの帰還地点もピンポイントの正確さだったというから驚く。
それにたった40センチ!しかも故障したり一時は80%もの絶望感に襲われたこともあったという。地上からどうして修理ができるものか。驚くことばかりだ。それに月以外の星を往復したのは世界初という。費用もスペースシャトル開発に日本が投じる400億円の半分ですんだという。宇宙での実験にも意味があるとは思うが科学者の遊びに思えて仕方がない。むしろはやぶさ級の研究をもっと支援したらどうかと思う。そういえば、事業仕分けに400億円は入っているのだろうか。
もう一つ驚いたことがある。あの朝日新聞がはやぶさにかける期待はほぼゼロに等しいことだ。26面に40行ほど。「帰還へカプセル分離」感動も何も感じさせないまさに報告文の見出し。欧米をしのぐ文句なしの世界トップクラス!への賛辞がないのはどうしてだ!成功にまつわる関連記事も一切ない。夢がないというかさめているというか。せめてカラー刷りの火の玉ぐらい出せなかったものかと思う。
それに反して読売の記事は感動満載。一面トップにカラー刷りの帰還までのイラスト。誰が見ても分かりやすい。宇宙科学の粋を結集した日本単独事業の成功に対する認識のずれに愕然とした。
機内サービスのオニオンスープが昼抜きの臓腑に沁みた。一時間遅れの会議はそれでも粛々と進んでいた。
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