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南の国で聖地を思った

作成者 admin投稿日 2009年12月09日 18時41分 最終変更日時 2009年12月09日 18時41分
マンゴスチン

野生小豆の花

ワット神父さんは会議で午前中留守。一人でのお昼に出されたのは完全ベジタリアン食。山盛りの野菜炒めを平らげ、魚のスープを三杯もお代わりしたらさすがにお腹いっぱい。それにしてもトイさんの味付けは最高だ。

しばらく散歩に出ることに。ナコンパノムンに向かって直線の道路を歩くこと小一時間。マメ科の植物らしいつる草にはまるで蝶が止まっているような紫の愛らしい花が咲いていた。小豆に似た細長い実を採集した。

バイクの若者が二人「ナコンパノムンに行くなら乗ったらいい」といった意味のことを言いながら横に止まった。断ると一人は無言で走り去った。もう一人は「ウォーキング、エクササイズ」と言ったら外国人と分かったらしく「オー」と外国訛りで恐縮しながら行った。如何に涼しくなったとはいえこの昼下がり用もないのにぶらぶら歩く人は珍しいに違いない。そういえば、ジョギングの人も皆無。それにしても心優しい人たちではある。帰りしな今度はお昼に帰るワット神父さんの甥のビックがバイクを止めた。ニコニコするだけで言葉はないが明らかに「後ろに乗ったら」との招き。手で歩きのサインを出したら彼もやはり納得の様子で去った。

帰った後、例の小屋で読書。「ディアスポラの力」(平凡社)を読了したが再読してもこれ以上の理解は難しそう。それでも、いくつかの指摘は部分的にだがなるほどと思った。「キリスト教の真髄が世界中のあらゆる民族に対する干渉にあるとすれば、ユダヤ教の真髄は、世界中の他の民族に干渉しない能力である」(ディアスポラの力241頁)。宣教を干渉だと断ずることには驚いたが、妙に納得させられた。

また、本文を引用すると難しくなるのでやめるが、要するに「それぞれの文化を尊重し、切り捨てることのない配慮がなされ、さらにお互いの良さを認め合い分かち合う関わり」を築こうとすることが平和への道。未だに入植を止めようとしないユダヤ人たちの覇権主義に対する批判の一節としてシオニズム(パレスチナにユダヤ人国家を建設しようとする運動)は否定されている。同じユダヤ人でもこんなにも違う考えの人がいることに驚いた。こういう人々が主流になればパレスチナに平和が訪れるに違いないのだが。パレスチナ問題に限らず、この三点の統合が大事だとする提言は卑近なところでの人間関係にも光を与える指摘だ。小沢さんもそんなことを言いたかったに違いない。ともあれ、97年に3ヶ月を過ごしたところだけに「ああ悲しきかな我が聖地」の感大なりだ。

一息入れて目を上げると母親の側で二匹の子犬がじゃれ合っている。こうして社会性を磨き絆を深めているのだということを聞いたことがある。まさに子犬の学校。彼らも三点の統合を学んでいるのかな。4:00過ぎ二回目のラン。12月2日記。*旅の日記終わり。旅先での動画は引き続き紹介予定。

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