最後の伴天連
「密航」刺激的なタイトルの本が届けられた。副題には「最後の伴天連シドッティ」とある。
今年の鹿児島教区司祭大会にきていただいてお話しを伺った時のタイトルはたしか「最後の伴天連」だったと思う。ともあれ、長いこと待たれていた本だけに嬉しい。早速ページを捲ってみて気がついたことがある。全21章のタイトルが全て二文字。発端・旅立・呂宋・航海・上陸・遭遇・恋泊・拘留・護送・長崎などなど。シドッチ神父の出来事に少し通じている人にはこれらの二文字で内容についておおよその見当がつく。しかし、はじめての人にとってはこれら二文字の向こうに秘められたドラマに思いを馳せながら想像をたくましくするに違いない。
しかも、プロローグとエピローグのタイトルはいずれも屋久島。三文字の「屋久島」に挟まれた二文字のドラマ。著者が愛してやまない屋久島はまさに全てを受容する悠久の島である。そんな屋久島に1708年一人の宣教師が上陸した。それが日本の夜明けの第一頁を飾ることになるとは誰が想像できただろうか。
作家の遠藤周作1や井上ひさしらが「顕彰すべきでは」と役場に手紙を送ったのはボクが種子島にいた時だ。あれから、27年、役場が主催する11月23日の「シドッチ神父上陸記念碑」前で執り行われる「シドッチ祭」は一度も途絶えたことがない。その日のために鹿児島からは巡礼団が組織されている。
世界遺産の島として多くの観光客を惹きつけているが、「密航」によって多くの人がシドッチ神父とシドッチ祭に引きつけられることを願ってやまない。
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