母は強く
「・・・ご逝去を痛みながら天の御国への凱旋を讃えます。生前の良き業に慈しみの御父が・・・」そんな弔電を同時に二通も打ったのは黙想会初日だった。
昨日帰宅した昼過ぎ「母が亡くなりました」の訃報。先輩司祭の御母堂93才。「天寿を全うされた」ということだが、30年もの間病との戦いだったという。「母は精神的にも肉体的にも弱い人でした。自分が支えてあげなければ!」との思いの中で共に過ごしてきたという言葉に胸が痛んだ。あんまり「痛い痛いというのでそう言うのはもう止めよう」と苦言を呈したこともあったとという。「自分の忍耐のなさだった」との自戒を込めた言葉にも胸が痛んだ。
そして、母と過ごした2年半がよみがえった。半ボケの母は頑固で手ごわかった。負けじと言葉の暴力と心ない仕打ち。それでも認知の度合いが進むにつれて柔和さを増す母が何故かいとおしかった。夕食後はほとんど空んじている夕の祈り。そして早めの就寝。ドッコイショとベットに抱き上げて「おやすみの頬ずり」の儀式。ニッコリしながら安心したように目を閉じる母を見届けて夜の集会やミサに急いだものだった。母の柔和さにボクの中の氷の心が溶かされた後半。「母はボケても子育てをしている!」悔しいが57歳での実感だ。そんな母との二年半は風化することはない。享年94才。
おっと、かなり脱線してしまった。「長い闘病生活、なによりも息子をキリストの司祭として捧げられたことに御父が十二分にお報い下さいますように。そして御父のもとでとくに私たち司祭のための力強い執り成し手となってください。」母親の強さにあやかりたい。
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