福音が実る学校
17日午前中は勉強会。今回のテーマは、韓国でも深刻な問題となっている「自殺」。
韓国の特徴は20代~30代の自殺が多いこと。日本からの報告で自殺でなく「自死」を使ったことで韓国側から違和感が表明された。「命が人の手にゆだねられている印象がある。人の命を左右できるのは神だけ。だから自殺は悪いこと、というメッセージが伝わってこない」という指摘には同感だ。日本人は優しいので気を使いすぎている?それでも「苦しみにも意味があることをもっと伝える必要がある」という日本からの報告に関しては一同同感。
午後は、二手に分かれての学習会。清州(チョンジュウ)教区立の代案学校訪問。初めて聞く言葉だがいわゆる「不登校などのついていけない子供たちを受け入れる学校」のことで、従来の教育に代わる新しいシステムの学校という意味で清州にはほかに4校がある。定員120名の男女共学高校で、教区創立40周年を記念して1998年に創立。
当時は120名全員が喫煙者だったという。喫煙がいかによくないかの指導はあるが決めるのは本人。学校のモットーは「自分を尊重し他人に気配りができる。最良の選択をし行動に責任が持てる。人格教育により学業を向上させる。」日本では10年ほど前に途切れてしまったがMEの若者版「チョイス」を導入しているのもうなづけた。そんな教育が実り、「喫煙室を撤去してください」と生徒のほうから言ってきたのだという。それでも現在15%が喫煙するというから徹底した自主自立の校風が伺えるというもの。
司祭やシスターを含む28名がスタッフ。全寮制で週のうち3日は教師も寮生と寝食を共にするという。教師と生徒という縦の関係はできるだけ強調しない。教頭先生の生徒に対する態度からそれは伺えた。まるで孫をいたわるようなしぐさが印象的だった。78%は国の方針に従うが22%は独自のカリキュラムを組めるという。農業に登山は必須で日本語に英語は自由選択。日本を話す子も数人いて、自治会の副会長という2年生の女生徒が近づいてきて言うには「東京の純心大学に進学して日本で中学の先生になりたい」のだという。なるほですでに将来の夢を描けている。こうした福音の精神に基づいた教育が高く評価され今では希望者が殺到し7倍もの難関名門高校に。入学試験はあるものの高校での勉学についていけるだけの能力は必要だが何度かの面接で学校を選んだ動機を中心に選んでいくという。
政府も手厚く支援しているのがうらやましかった。日本政府もさることながら、我らがカトリック学校には望むべくもない夢のまた夢?
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Re:福音が実る学校
私は三浦綾子さんの『泥流地帯』を読むと,
まだまだ我慢できることはたくさんあると思うことができます。
志を持つお嬢さんたち,夢に近づけるといいですね。
ひとを大切にする気持ち,子どもたちにしっかり教えて行きたいです。
Re:福音が実る学校
いじめや不登校がなくなることはないかもしれないが韓国の学校の例は大きな希望を感じさせるものでした。何もかも韓国に遅れをとっているような日本の現状に溜め息も出ますが、身近な人々にとって希望のしるしになりたいと日々思うことです。