推薦図書
一つ上に移動パウロ、神のライオン
テイラー・コールドウェル著=三陸書房=5,985円(税込み)
著者はイギリス生まれのアメリカ人。大学卒業後作家活動に入り、数々の賞を受けた。役者の別宮氏は、パウロの回心の出来事を読んで受洗。
本書は三分冊で出版され、全1072頁に及ぶ大作。ある日、ダイレクトメールのはがきが舞い込んだ。本書のキャンペーンだった。いい加減な内容では、と思ったものの、パウロの小説というのは聞いたことがなかったので、ともかく注文してみた。ページをめくると、すっかりのめりこんでしまった。人間プロの描写には恋愛小説が始まるのかといぶかったが、読み進むうちに、いい加減ない内容では、という不信感は完全に払拭され、著者の綿密な時代考証に脱帽するばかりだった。また、随所に見られるパウロの著書からの引用が、そのままパウロの口から飛び出したりすると、断片的な聖書の言葉が血の通った生きた言葉となって迫ってくる。そして、かたくななまでの一途な愛すべきパウロ像が浮き彫りになってくる。同じパウロの名前をもらっていながら、自分とはずいぶん違うことも痛感。で、彼は、少なくともAB型ではなかったに違いない。
ともあれ、タイマイをはたいて読む価値はある。
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さあ、行こう
立ちなさい、さあ行こう。実は、これは私の秘書の司祭中野裕明神父が翻訳した、ヨハネパウロ二世の自伝的回顧録。翻訳は初めての仕事。しかし、時宜を得た本で、司教でなくてもみんなに読んで欲しい本。
昨年年の夏の巡礼で、ヨハネパウロに生のお墓が巡礼地になっていることに驚いた。ひっきりなしに訪れる巡礼団。立ち止まって祈ることさえままならないほどの人、人、人。この本は、そんな彼の一途な生き方が手に取るように分る。
サンパウロ 定価1600+税
沢山の人に読んで欲しい。
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神は愛
ベネディクト16世の初めての回勅。
エロスとアガペーから説き起こす。神学校時代の倫理学の教科書を読んでいるみたいだ。しかし、世に問う書としては時宜にかなったものと言えよう。
愛と聞けば、性愛、エロス、エロチック、セックスでひとくくりにされるのが一般の現実ではないかと思う。いわば、そんな風潮に、まさに一石を投じながら、「身体と精神とが結合した被造物が愛する」が故に、エロスは、「(精)神的なものへと上昇し」、「・・自己放棄、浄めといやしの道を必要とする」(14頁ー15頁)のだと諭す。
愛をめぐるヘブライ語の二つの言葉を引用しながら、求める愛の持つ自己中心的な傾向を乗り越えた「他者への関心と配慮」を持つ愛、すなわち、「自分が愛する者の善を求める」愛こそが、聖書が説く愛(アガペー)の本質。で、アガペーは、「自己放棄。進んで犠牲を払おうとさえする」。
特に若い人たちに読んで欲しい一冊。いつか、青年達との分ち合いに使ってみようかと思っている。
発行 カトリック中央協議会 定価(税込み)840円 注文は下記へ。 http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/index.htm
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本の紹介
何か本を読みたいと思っても、たくさんあるのでどれから読もうか迷ってしまいますので、これからもたくさんの本を紹介していただけたらうれしいなと思いました。
「神は愛」
自分中心になってしまいがちな生活ですが、自分の行動や思いを振り返る時間を大切にしながら考えていけるとよいなと感じました。
自分の信仰を自分の言葉で
本のタイトルには、「普段着の信仰手引書」としたが、ボク流に言えば、「自分の信仰を自分の言葉で語る手引書」とでも言おうか。著者は修練長というだけあって、きちんと分析して話は、理路整然。さすが、イエズス会士。
ずいぶん前に紹介した、「遺伝子オンで生きる」も読まれたようで、基本的にはアタマの信仰を体の信仰?に進化させようとする路線はボクと同じカナと嬉しくなった。
思い込みや偏見から解放されて、自分らしくのびのびと生きるためには必読の書と言える。ドン・ボスコ社 1200円+税。
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二冊の本
忘年会が二日も続くとさすがにキツイ。27日青年会。居酒屋から、我が家の三階食堂に流れて深夜の酒盛り2:30まで。そして、昨日は本部職員と司祭団合同。オーブンでの宮崎赤鳥の丸焼きは大成功。タイから持参した天然塩をまぶしただけの味付けも好評。
これも深夜に及ぶ盛会ぶり。ボーっとした気だるさを引きずっている目の前に差し出された二冊の献呈本。一冊目は、面識のない信者の方。最近奄美に行かれた印象がつづられていて、知り合いの信者や司祭が実名で登場するのも興味を募らせ、楽しく読むことが出来る。奄美の文化と教会の案内書としても価値がある。
もう一冊は、先輩の司祭からのもので、彼らしい語り口が、「キリスト教入門書」の堅苦しさを取り除くことに成功している。随所で「クスッ」と破顔一笑しながら、先へ先へと読み進ませてくれる魔法の本。信者が読むと、信仰が更に厚みを増し、未信者が読むと信仰の世界が見えてくる好著。是非読んで欲しい一冊。
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今年最後の読書
ティエン神父さんとアン神父さんを種子島に送り出してから、郵便局に行った。驚いたことに、30日というのに、年賀状を売っていた。「好評発売中」の幟がおかしかった。これまでの例だと、この時期、年賀状はすでに完売しているはずではなかったのか・・・。ともあれ、予備の分10枚を買った。
何しろ数年ぶりに書く年賀状はクリスマス前に350枚ほど書いたものの、まだ心残りがしたからだ。こんなゆとりも久しぶり。で、午前中はもっぱら読書。
政治家の話というのは、新聞で読むぐらいで、まとまった話というのは聞いたことがない。秋の頃手にしたものの、おびただしい郵便物に紛れてほったらかされたままの新書本が昨日、ひょっこり顔を出した。パラパラとめくってみたものの、結局みんな読んでしまった。
時を同じくして、手にした印刷物には、またしても?「・・・世の中はどんどん戦争する国へ向かっています。日本をふたたび戦争が出来る国にしていいのでしょうか。・・・」
「美しい国へ」を思う政治家の思いはむしろその逆の印象を受けるのだが・・・。それとも、政治家というのは信用できないとでも言いたいのか。
政治家と言えば、「フセインが処刑された。」主任司祭のニュースに「エッ!?ハヤッ!・・・ま、しょうがないでしょうね。」でも、何だかショックだった。かつて、イスラエルの民は「バビロンの流れのほとりに座り、シオンを思って泣いた」(詩篇137)という。フセインのために泣いたの家族だけだったのだろうか。
脈絡はないが、今日は聖家族の祝日。皆さん良いお年を!
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ザビエルの海は果てしなく
今日は、久しぶりに、FMから流れる軽妙なしゃべりを聞くともなしに聞きながら、夏物と冬物を入れ替えたり、溜まった返事を書いたりのんびりムード。4:30、早めにラン。
「ザビエルの海」読了。色んな意味でとても面白かった。まず、ザビエルの宣教の足取りを克明に記しているのに驚いた。どうやら、書簡が手がかりらしいが、世界地図を引っ張り出してマーカーで印を付けたり・・・。
一番驚いたのは、ザビエルがインドでの宣教に失望したことだ。見込みはないと判断してマラッカに渡ったのだという。それというのも、ポルトガルの全盛期。ポルトガルにつくことは商売繁盛を意味した。現地の人々は、そんな商機を逃すまいと、ザビエルの勧める改宗をあっさり受け入れた。これが、「1日2万人も受洗」の真相だという。
一方、現地駐在のポルトガル人達には、「異教徒への宣教」という意識はなく、砦の中で身を守り、現地の人とは交わろうともしないばかりか、これまた、如何に有利に商売するかというアタマしかない。
ザビエルはキレた。
- もっと手応えのある働きがしたい!
マラッカでヤジロウと出会ったザビエルは、彼の教養、立ち振る舞い、全てに感動して日本宣教を確信したのだという。
それにしても、ザビエルが日本宣教に使ったのが密貿易船だったとは!世界の情報に通じていたので確かな情報が手に入ったからだというのだが・・・。
こんなにも誤植、脱字の多い本は初めてだが、ザビエルの全書簡を読みたくなること請け合いだ。
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希望と喜び
共産党政府による過酷な13年にわたる獄中生活。それでも、常に希望と喜びを絶やすことはなかった。その、並はずれた志の高さと豊かな人間性に裏打ちされた獄中での生き方は冷徹な獄吏達をも回心へと導いた。手にとって欲しい一冊。女子パウロ会。1200円。
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Re:『さあ、行こう』を買いに行こう!