最終回にしては悲しい幕切れだが…
領地の飽くなき拡大を続けるローマ帝国の支配に「ノー!」を突き付けたのがユダヤ戦争。紀元66年のことだ。70年にはエルサレムが陥落。残党はそれでも死海の南部マサダに立てこもり抵抗を続けた。結局74年には砦も落ち、960名の集団自決。あの400mの高地で3年ほどもどうして生き延びることが出来たのか現地を訪ねて謎は深まるばかりだった。
確かに、異教徒による迫害は目に余るものがあった。マカバイ記に詳しい。とくにマカバイ記下7章の7人兄弟の殉教は時代を超えて生々しい。
ユダヤ人たちの反乱はこれで終わったのではなかった。いわゆる、第二次ユダヤ戦争(131-135年)がそれ。エルサレムは再びローマの支配下に。しかも、ユダヤ人は、一切の立ち入りを禁止されたという。いわゆるディアスポラ(離散)の始まりだ。1946年の建国まで流浪の民となることを強いられた。
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今も謎は深まるばかり
それにしても、執拗にガザのせん滅を止めようとしないイスラエル。神の民ではなかったのか。謎は深まるばかりだ。だから、今のイスラエルが、かつてユダヤ人たちを執拗に追い詰めた異教徒ローマ人と重なった。過去の歴史は教訓にならないのが神の民の人生観?
ともあれ、消化不良のままだが、「回想-聖書の世界を行く」を終わりにしたい。多くの方が読んでくれたので嬉しかった。今後は、これまでのように、時々だが、日常のたわいない話題をしるしたいと思う。気晴らしにどうぞ。
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