午前中までぐずついていた天気も次第に青空が広がり、すがすがしい秋晴れに変わった6日の日曜日、ベネディクト助祭がついに司祭に叙階された。22歳で受洗。その後の詳しい経歴は知らない。
かれこれ7年ほどにもなるだろうか、「日本で司祭になりたい。司教様に推薦してくれる人を探しています」と韓国教会のサイトに書き込みをしたのは。たまたまそれを読んだ韓国人神学生が鹿児島教区の神学生に話し、ボクの耳に届けられた。あれから、文字通り紆余曲折。神様は、じっくり時間をかけながら準備された。当時の仲間二人は2年前先に夢の実現にこぎつけたものの、わけあって遅れた。
当日は、兄上と三名の姉上夫婦7名が母上に同伴された。そのほか、主任司祭はもちろんシスターや信徒60名。式の始まる前から感涙にむせぶ家族の姿が印象的だったという。それぞれ一家をなして立派な生活をしているのに、遅い召命だったとはいえ、末っ子なだけに気がかりでならなかったに違いない。皆さんの思いはいかばかりだったか。
日本語に続いて歌われた韓国語での主の祈りは力強く、高らかに聖堂に響き渡り会衆の心を打った。今回は、冷静に臨んだものの、ここにきて言葉が出なかった。家族や韓国の皆さんの万感の思い、とくに、「…現代に平和をお与えください…」では、両国の政治的不和をこうして乗り越えている現実、そうしたもろもろのことがどっと覆いかぶさってきたからだ。
祝賀会では同じテーブルについても話ができないのがもどかしかった。今後は、こうした機会が少なくとも2回は期待されるので、韓国語の流暢な通訳のためにも3人の日本語の上達が待たれる。
祝福に満たされた叙階式に”神に感謝!”
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