GDPがマイナス成長だと分かって新聞テレビは大騒ぎ。そんな中で、首相の記者会見が行われた。政治に疎い自分でもつい見てしまった。
消費税は約束通り10%に…」一瞬、「する」と言うかと思ったら「…しない。」何となく持って回った言い方だが、決断するのに苦労したのかもしれない。しかし、この次は必ず10%に上げると力を込めて断言した。
今でないと困る人たちがいると知ったのは今朝のニュースだったか。ある老人ホームは空きベッドがあるけれども受け入れることができないのだという。働き手を確保できないからというのが理由。10%の消費税で給料もよくなり、働く人も確保できると期待していたようだった。
増税分は社会保障のためという目的がはっきりしているのだから、政府は、「たくさん消費すればそれだけ困った人たちを助けることができるのです」と 堂々と麗しい相互扶助論を説くべきではなかったのか。少なくとも、自分の中では「経済再建」が「社会福祉」に直結していなかったことにも気がついた。とも あれ、相互扶助の心が生まれてこそ本当の民主主義というか福祉国家と言えるのではないか。
消費税15%の国で一人の老人が「老後の心配はない」とニコニコ話している姿は日本では望むべくもない?その点、日本の福祉は心もとない。
それにしても、ほとんどの人が増税反対というのはやはり気になる。各自が今の幸せを優先するなら、他の人々の幸せに貢献しようとする福祉の心や後世 の人々の幸せを心にかける思想は生まれにくいのではないか。そんな評論家みたいなことを考えていてふと恥ずかしくなった。安いのが手に入って得をしたと喜 びはしても、5%の消費税の行方など考えたこともないことに気がついたからだ。
話は飛ぶが、沖縄では辺野古での新しい基地建設に反対の知事さんが誕生した。日本にある米軍基地の70%が集中している沖縄の人がかわいそうとは思っても、県外で手を挙げるところはない。ほとんどの国民が増税に反対している構図とどこか似ているように感じた。
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