くつろぎの思索

奄美司祭団のダンス。手はそろっているが足はバラバラ?「2010年からアメリカン・エクスプレスが開始した『スモールビジネス・サタデー』プログラム。感謝祭翌日の土曜日に小規模店舗でホリデーシーズンの買い物をしよう」(毎日新聞デジタル)との呼びかけに、オバマ大統領が娘さん2人と共に小規模書店でたくさんの本を買ったという。

大型の家電量販店や巨大ショッピングモールが我が物顔に増殖する一方で、小規模店が次々と閉店を余儀なくされている現実に、同業者として世界を代表する日本の大企業はどんな感想をもっているのだろうか。蓄財も大切なことには違いないとは思うが、同じ民間会社であるアメリカン・エクスプレスの提案に倣って社会の弱いところに心を砕く企業の品位みたいなものを示してほしいと思う。

もっとも、アメリカン・エクスプレスとしては、「わが社のカードでたくさん買い物をしてもらいたい」という営業マインドが働いているのは確かだと思うが、そんな風なケチをつけることもなく、「それでは私も…」と心を動かす大統領の心の広さというか人としての質の高さに感激した。

アメリカという国は、未だに人種差別が残り、決して理想の国とは言えないとしても、日本社会が及びもつかないほどの深い文化国家にちがいないと思う。だから、たえず他者をおもんばかる企業風土が根付いているのかもしれない。そういえば、フェイスブックの創業者は資産の99%5兆円余りを慈善活動に寄付するのだという。わずか31才の若さでこんな発想ができるところがスゴイ。ユダヤ教地区長館に隣接する廃業ホテルに住みついたススキ。徒の家庭で育ったという。

このところ、親鸞の仏様に一直線、一貫してぶれることのない信仰風土に親しみを感じ、かつひかれてもいるのだが、こうした人々とは眺めている世界が違うのかな。いやマテ、鹿児島大学に付設されている「稲盛アカデミー」は鹿児島出身の京セラ創業者が私財を投じて創設したものと聞いている。得度されて僧職の資格も得られたという。こうした無欲の企業家が珍しくない社会になってはじめて日本もアメリカと肩を並べることができる本当の文化国家になるのかもしれない。

叙階式と長いパーティーと1時間のフライトで少し疲れたアタマで、上京前のひと時の思索を楽しんだ。明日から環境?回勅ラウダート・シ勉強会。

叙階式説教

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました