巷の風は冷たくても・・・
午前7:00。出発の朝は0℃。テグ大司教区大司教様専用車が提供され、大司教ジキジキのお見送りを受けて、プサンまで一時間半の快適ドライブ。ハンチの丘を下る道路の慮脇はまるで別荘地の世にレンガ造りの瀟洒な家が並ぶ。
三年前に開通したという高速道路は、早朝のせいか、大型トラックが多い。どの町でも目に付くのは工場と広大なビニールハウス、それにまるで霜柱のように林立する、遠目にも数十階はあると思われるアパート群。日本の新興団地とはまるで違う趣。
プサンー福岡のフライトは35分。離陸後まもなくパック入りのオレンジジュースが配られ、飲み干したら、まもなく下降開始。入国はきわめてスムーズ。ヤレヤレこれで今年の海外出張も終わった!あわただしく地下鉄で博多駅へ。
リレーつばめ11号。7番ホーム。幕の内弁当を買って、従って所定の位置へ。ラッキー一番乗りだ。先頭に陣取り余裕。それにしても平日の利用者は少ないもんだ。後ろに人の列ができないのに気がついて振り向いた。ナ、ナンと反対側に長蛇の列。エー8番ホーム?!あわてて向きを変えて最後尾に・・・。なんだか恥ずかしくて・・・。
ふと見るとこの寒さの中、シャツ一枚にサンダル。赤いバッグを肩に青い目の青年。何となく空ろな目、薄汚れたシャツ。近距離電車をいくつかやり過ごして乗ろうとしない。やがて階段を下りてどこかへ消えた。なんだか気になる青年だなあ。何とか窓側の席をゲットして早速幕の内を開いた。二口、三口おにぎりを口にしてふと窓外に目をやった。先ほどの青年が階段を上がってきた。お腹を空かしているようにも見えた。箸を休めて観察しているうちに列車が動きだした。孤独感を背中に一杯感じながら別れた?今頃どうしていることやら。ちゃんと寝る場所があればいいのだが。繁栄の陰を見たような日だった
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