ナコンパノム国境の町
昨夜(1日)7:00。亡くなった司祭の百日祭のミサ。道々司教さんと葬式談義。「死者のための祈りは日本では何日間?」「一晩」「え、一晩だけ!?ここでは、三日間。時には一週間続くこともある」「24時間経たないと葬式できない」「たった24時間では早すぎる!」「ところで、百日祭は仏教の習慣から?」「多分中国だと思う。今日の人たちも大半は中国」(そういえば、タイは小乗仏教だから日本とは違うわけかな)そう言えば、約400名ほどの信者たちが唱えていたミサ前の長~いお祈りは中国語だった。熱い国だけに、司祭たちは白のスータンにいきなりストーラ。なるほど。女の子の侍者は日本と同じ。
小さな教会という割には相当大きい。隣にはその倍はあろうかと思われるマルチホールが。三日間のお通夜も遺体をステージに安置してなされると言う。ミサ後、おいしいおじやが振舞われた。10:30就寝。
ゲロゲロゲロゲロ クヮックヮックヮッ!まるで、指揮者がいるのではないかと思われるほどに、一斉に鳴きだし一斉に鳴きやむかえるの大合唱。何十年ぶり?
クックルクックー クックルクックー!ここに来たときから耳にしている良く通る鳴き声。今朝もかえるたちと競うかのよう。朝食後正体を突き止めるべくカメラ片手に探索へ。声のする方を頼りに歩き出したら、間もなく十メートルほどの木の小枝で喉を震わせている可憐な小鳥をあっさり発見。小鳥と言っても鳩の半分ほどの大きさ。近くで鳴いている鳩は「クークー」と低音。こちらは、さらにバージョンアップしたような変化のある甲高い魅力的な美声。甲高いと言っても耳に障らないソフトさがいい。鳩の鳴きかたにに似ていないわけでもない。もしかしたら、親戚筋かもしれない。第一容姿が似ている。もっとも、隣の鳩たちよりは容姿端麗で愛らしい。
11:00。16年にもなるというボルボの高級車で空港へ出発。途中のナコン・パトゥン(最初の町)でタイ風すき焼きのお昼。タイ全土に展開する巨大スーパービッグC。オートバイから乗用車まで売っていた。食事の途中突然軽快な音楽にあわせて手をたたく音。みると、従業員が部署に付いたままでの体操?両手を高く上げたりたたいたり広げたりその間約数分。終わると軽くお辞儀をしてまたもとの仕事へ。さすがに注文を聞いている人はそのまま続行。気分転換?それとも、サービス?パニャ司教さんも「さあ?」ほぼ満席のお客さんも当人たちも何事もなかったかのように食べ続け、粛々と職務に戻るのが面白かった。
道路わきの、植木でこしらえたさまざまな動物たちの造形も面白かった。単に枝を刈り込むのでなく本物の枝で編んであるのでかなりリアル。
かなりのゆとりで2:30過ぎ空港到着。司教さんとはインド行きの話で終始。南のバンガロールは「小バチカン。たくさんの修道会とカレッジに神学校そして研究所。なんでも勉強できる。」今回の研修会にしても64名の参加の大半を占める40名余がインド人。しかも講師の大半も。しかも、FABC(アジア司教協議会)の本部事務所もインド。「実際に行ってこの目で確かめてそれから決めたほうがいい。僕も一緒に行ってあげる」ということになったのだが・・・。確かに、注目するだけでなく、実際に行って見ることは大事かもしれない。それに、聖トマスゆかりの地、何よりも聖師ザビエルが活動された地。聖地インド。霊性の深さと豊かさは学ぶ価値がある。司教さんと話しているうちに漠然とした思いがかなり現実味を帯びてきた感じだ。「あとは、メールで」ということで硬い握手で分かれた。最初、ラチャブリへ、と誘われたときは、困ったなあと思ったのだが、やっぱり来てよかった。
ここは国境の町ナコンパノム。天使の町と言う意味らしい。とうとうと流れるメコン川の中央に国境線はある。対岸はラオス。アセアン諸国でも最も貧しい国らしい。
ワット神父さんの実家が投宿先。十数年前、フレンドシップ・ホームと名づけてタイにきたら、誰でも泊まれるようにと建てたもの。いつもは、すぐ下の弟さん家族が暮らしている。
電話回線でのインターネットは接続設定が僕にはできず、町のホテルで無線ランを使ってのメールチェックとブログの更新。動きは快適。対岸にラオスを見ながらの作業も楽しい。しかし、地図から緑のポインターが消えてナコンパノムが判別できない。地図右上の膨らんだところの少し下あたり。どうしてポインターが消えたのか。こんな説明を毎回するようでは興ざめ。興ざめと言えば、ワット神父さんは時間をもてあまして、とっくに興ざめ?
それにしても今日は長すぎた。昨日から書き溜めたものを小出しにするはずだったが、賞味期限切れになりそうだったので・・・。あしからず。
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