「子供に寄り添う」考
神様の愛を伝えるために。43回目となる鹿児島教区カトリック幼稚園教師研修会のテーマだ。講師は現役の主任司祭であり園長。神学校の後輩。
時間前についたので少しだけ昼寝を、と思ったら寝過ごして遅刻。講師が、先生にマイクを向けて質問しているところだった。「お母さんあたしみんなから嫌われているみたい」と子供が訴えた時、あなたなら何と答えるか、ということだったように思う。ややあって帰ってきた答えは、「どうしてそう思うの?」だった。同じ答えが伝播して、次々と同じ答えが返ったのがおかしかった。「それもいいとは思うが、もっと子供の気持ちを聞いてあげたらどうだろう」というのが講師の答えだった。
なるほど。自分なりに膨らませてみた。「嫌われているみたい」という子供の訴えは、それが真実かどうかをはっきりさせようとしているのでないことは確かだ。そうではなく、「嫌われているみたい。どうしよう」と不安になっているのではないか。「どうしてそう思うの?」という質問は理屈っぽい感じがするので、子供は答えに窮してしまうのではないか。講師もそのことを指摘していた。
むしろ「お友達が一緒に遊んでくれないの?」とか、子供が答えやすい質問をすればいいと思った。そして、子供が「うん」と答えたら、「そう、それは悲しいわね」と子供の感情を代弁することができる。こうして、子供の不安な気持ちを具体的に聞いてあげることができるわけで、それが講師が言う「子供に寄り添う」ということになるのではないか。子供が口にできない辛い気持ちをなんとか引き出して、子供に確かめてもらうというやり方もあるかもしれない。子供に寄り添い、子供をありのまま受け入れることがなされたら、嫌われているみたいという問題に、子供と一緒に直面したらどうだろう。
ここまで来たところで、この問題はみんなで話し合うべきだったと思うと同時に、次回の研修会は、こうした具体的な問題を持ち寄った事例研修にしたらいいかもしれないと思った。いずれにしても、現場からの話は具体的で親しみやすく、先生たちにも大好評だった。
今朝は来年の全国大会に向けての説明のあと、予定よりも少し早くミサを始めた分、帰りの時間も早まった。帰りの車中での神学校時代の秘話の分かち合いは楽しかった。
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