三つの驚き
川内教会堅信式。受堅者は92歳と聞いて驚いた。長いこと洗礼を望みながらご主人の介護で思うに任せなかった。ご主人を送り出されたのは4年前。
果たすべきことをすべてなし終えた介護生活に心残りはなかった。そして、念願の洗礼の恵みに喜びのうちに招かれ、以来、朝晩の祈りにロザリオを欠かされない。そして、今日の堅信。92歳という高齢を感じさせない若々しさに一同「お若―い!」頼もしい祈りの援軍だ。
ミサ後の茶話会は、大半が帰ってしまったので10数名だけだったが、それだけに間近で顔を合わせて自己紹介をしたり、楽しいふれ合いのひと時となった。
そうそう、聖堂正面右に安置されている木彫りの聖母子像は、40年ほど前の水害で溺死した4歳の女の子がモデル。母親の願いで、彫刻家でもある当時の主任司祭が彫ったのだという。神学校の思い出には秘話が多いが、これはまさに悲話。何度も目にしていたのに由来を耳にしたのは初めて。このところ、新聞テレビがオリンピック一色なだけに、各地で頻発した豪雨や水害による多くの死傷者のニュースが薄れかけていたところだったので、現実に引き戻されたようで心が痛んだ。
行きは新幹線で12分、帰りは在来線で50分。斜め向かいでおしゃべりをしていた男子高校生の一人が、広げた新聞から滑り落ちた折込を拾ってくれた。「どうもありがとう!」無関心なようでいて、良心のチャンネルはチャンとスイッチ・オンになっていることに驚いた。今日2つ目の驚き。「あ、うるさソウ」席に腰を下ろしたほんの少し前、4人に気が付いて、一瞬、後悔したことを恥じた。
帰り道、ザビエル様通りの歩道のわきで目に留まったみずみずしい薄緑の葉をつけた一本の幼木。からし種の木だ!3年前、本部棟横の緑地の一角に植えたものが今では、文字通り、鳥が巣を作るほどに成長し、細長い黄色の花を年中咲かせている。間違いない。ほぼ50mの飛行に成功したのだ。灌漑深く、しかし、そのうち抜かれてしまうに違いない。すかさずパチリ。これが3つ目の驚き。これまでも体験したことだが、この木は思いがけないところで発芽して驚かせるから楽しい。
三つの驚きで暑さを忘れた日曜日の昼下がり。
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