もう一つの日韓交流
「講義は一つで全体の分かち合いにもっと時間を。後は信者との交流に。両国からの情報交換は意味がない。」分かち合いでのプサンの司教さんはかなり熱い人だった。お昼は軍の教区を束ねる司教さんの隣。列福式にも行かれるだという。その後で指宿にも足を伸ばしたいが円高なので思案中だとか。
マサンの司教さんの好意で釜山のホテルまで高級車で送ってもらった。3時過ぎホテルのロビーで、引退司祭の家で暮らす金神父さんと7,8年ぶりの再会ハグ。引退といっても、主任司祭の職から解かれだけでMEはもちろんミサの手伝いやほかの活動も継続中で忙しいとの事。今年の初めまでオーストラリアで二年間韓国人司牧に従事されただけあって元気そのもの。スニカーも若々しかった。
ホテルに荷物を置いてすぐに外出。90年から6年間主任司祭を勤めたカテドラルに案内してもらった。マリア様のルルドとステンレス製の立派な門柱は彼の時代のものだと誇らしそうに説明された。主任司祭室に通され、しばらくすると信徒会長も顔を出し、時ならぬハーブ茶パーティーとなった。長身の助任司祭は広島教区で5年働いたという韓流映画の俳優のようなイケメン。
小聖堂は鹿児島のどこかの小教区の聖堂よりもはるかに大きいのに驚いた。永久礼拝の部屋もあり、4,5名の人が祈っていた。韓国教会の信仰力の秘訣を見たように思った。鹿児島にもというのが夢だが、夢で終わりそう。
教会職員の男性の案内で国際市場へ。枕二つとアーモンド入り韓国茶と松など五種類の葉のお茶を買う。その足で、釜山名物の魚市場へ。活気に満ちているのは市場の様子だけでなく、水槽の魚たちもピチピチ。三階に上がるとそこは広々としたオープンスペースの食堂街。まるで巨大なステージがいくつにも均等に仕切られているかのよう。仕切りは各店の水槽。刺身もこりこりで新鮮そのもの。もちろん天然ものばかり。
芋と果物で作るという甘みのある焼酎で再会を祝して5人で乾杯。思いがけなくも、釜山の司教様が提案された信者との日韓交流が早くも実現した格好だ。楽しさが増すにつれ何度も何度も乾杯が繰り返され、小さな焼酎ビンはたちまち空に。こうしてプサンの夜はふけていった。
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