ウォーキング賛歌
春の山淡冶(たんや)して笑ふが如し 夏の山蒼翠(そうすい)にして滴るが如し 秋の山明浄(めいじょう)にして粧(よそお)ふが如し 冬の山惨淡(さんたん)として眠るが如し。
絵画教室の先生はある時は妥協なき辛く口批評家、ある時は熱血先生、ある時は哲学者、ある時は詩人。辛口の批評とはいえ、思わず破顔一笑。そして、みんながその気になる。いろいろの顔を持った指導者だ。毎回、2時間で描きあげた作品が展示され、一つ一つに的確な評価が下される。
そんな批評のあとで紹介されたのが冒頭の詩。特別のコメントはされなかったが、自分流に四文字漢字でのまとめ。春夏秋冬、笑滴粧眠(しょうてきしょうみん)。四季の特徴をこんな風に捉えて各自の作品に反映させなさい、ということか。
終礼後の室内ランはお休み。まぶたの裏に鈍痛のような違和感。これは疲れたときの症状。久しぶりにiPodをポケットにウォーキング。ジャズを聴きながらの川べり下りもなかなかいい。満潮らしく、かなりの水量。ふと、川を逆流した東日本大震災の津波の映像が浮かんだ。
オヤオヤ、ベンチの下には弁当ガラに一番絞りの空き缶。ベンチでは早寝?のホームレス?のおっさん。信号を渡った先の公園では宿題中の高校生にiPadに夢中のサラリーマン風のお兄ちゃん。さらに行くと、なにやら読書中のおじいさん。それに、このまま時間が止まってくれたらいいとばかりに寄り添う高校生カップル。青春だ、と目を細めながらも少しハラハラ。気がついたら、目の前を、いかにもウォーキングベテランのおばさまカップル。なかなか追いつけない健脚家だ。
いつの間にか、まぶたの奥の違和感が解消していることに気がついた。なるほど、人間は、もともと走っていたのではなくて歩いていた、という当たり前のことにまたも気づかされた。年相応に無理しないで体のサインは素直に受けよ、ということか。
1時間15分、人間模様観察ウォーキングを楽しんだ。
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