毎年恒例となっている北薩大会は、昨日16日（日）、今年の担当教会大口で開催。会場は明光学園講堂。北薩地区を構成する教会は、三つの巡回を含めて七つ。大口、川内（串木野）、入来（宮之城）、出水（阿久根）。

大会プログラムは、串木野以外の各教会代表6人による信仰の分かち合いに続いての小グループでの分かち合いという単純なもの。しかし、「北薩の地でキリストの物語を告げ知らせよう」というテーマを地で行く内容で感動的なものだった。

どんな人がシスターや神父様になれるの？そんな問いかけで始まったトップバッターのシスターの分かち合いは、さすが学校の先生だけあって、よどみのない話で参加者の心をわしづかみ。「神さまが呼ばれた人がシスターや神父様になれる」という結論も明快。

聖マリア在俗会のセンセイの分かち合いは、インタビューに答えるというやり方。カギとなる言葉を大書したカードが掲げられたり、さすがに要理教授法をマスターした元カテキスタだけあってユニーク。会の歴史と霊性を学ぶことができた。

4人の信徒による分かち合いは、癌の癒しと家族模様とさすがに生活感に満ちた、感動的なものだった。なかでも、異色と言うか、印象深かったのは、ラブラドール犬を巡る不思議な話の流れと結末。神様のカの字も出なかったが、語り手の心情がユーモアと共に軽やかに語られ、まるで、神様の手の中で一つ一つが整えられていく様子を紹介する動画を見ているようだった。聞く側に、単なる偶然の連続ではないことを考えさせる“新手の証“と言えるかもしれない。

小グループに分かれての分かち合いも素晴らしかった。参加者の一人は、洗礼名にパウロの同行人バルナバをいただいた理由を「目立たないが肝心な時には顔を出すところが好きだから」と話された。それを聞いたシスターがさりげなく言われた。「一番目立たない方って、神様ですよね．．．」

キリストの物語を告げる、つまり自分の信仰を自分の言葉で語る作業がすでに本物になっていることを実感できた大会だった。3:00のミサで終了。