ネゲブへ
教会の祈りの今日の聖書朗読は楽しいところなので紹介しよう。いや、イスラエルの民にしてみれば、水が手に入らないということは死活問題。
楽しいというのは、モーセのこと。神が命じたのは「あなたは杖を取り、兄弟アロンと共に共同体を集め、彼らの目の前で岩に向かって、水を出せと命じなさい」(民数記20.8)だったが、「なぜ、こんな荒れ野に主の会衆を引き入れたのです。我々と家畜をここで死なせるためですか。なぜ、我々をエジプトから導き上らせて、こんなひどい所に引き入れたのです。ここには種を蒔く土地も、いちじくも、ぶどうも、ざくろも、飲み水さえもないではありませんか」(20.4-5)という民の不平に腹を立てたモーセは「反逆する者らよ、聞け。この岩からあなたたちのために水を出さねばならないのか」(10)と叫んだかと思うと、目の前の岩を力任せに「二度も打って」しまった。
民は湧き出る水に救われたが、このことは神に忠実でなかったとしてとがめられ、約束の地を眼下に見ながらモーセはヨルダン川を超えることなくネボ山で使命を終えた。
ともあれ、「これがメリバ(争い)の水であって、イスラエルの人々が主と争った所であり、主が御自分の聖なることを示された所である」(民数記20.13)。実は、1997年9月、炎暑の中ここにいた。ずいぶん前にも紹介したことがあるが、今日の朗読に触発されて再度。
冬になるとたまに降る大雨が石灰岩の大地に溜められ、岩の裂け目から染み出て滝となり、美しい池となり、やがてネゲブの大地に吸い込まれて消える。ここだけの不思議な光景。川下から上がり、滝の横を通って急峻ながけを縫う細い道をあがった。そこは灼熱の乾燥した砂漠。ネゲブはヘブライ語で南という意味でパレスチナ南部の砂漠地帯のことで、水の舞台となったカデシュ・バルネア(民数記20.1)はシナイ山から11日の道のり(申命記1.2)。
グーグルマップで調べたらシナイ山から351キロ。1日30キロ歩いたとしたらちょうど11日ほどになる。砂漠では無理な行程かと思われるが、昼は雲の柱、夜は火の柱が先導したので「昼も夜も行進することができた」(出エ13.21)。聖書の記述の正確さに驚いた。
久しぶりの十キロランはかなりくたびれた。で、温泉へ。これも久しぶり。
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