ロザリオに恥じて
ロザリオの修理を10数年ぶりにやった。1997年、ふるさとの教会で奉仕を始めた年だったと思う。
司祭叙階25周年の半年の休暇の1ヶ月半はヘルニアで入院。残りの期間を9月から11月一杯の3ヶ月間、ある大学のイスラエルでの聖書オープン講座に出た。
前置きが長くなったがおみやげは粗末な作りの「ワンダラー」を数十本。エルサレム巡礼に行った人ならわかると思うが行く先々で子どもたちがロザリオを抱えて「ワンダラー!」を連発しながらやってくる。10本で1ドル。不ぞろいの珠を細い線で無造作に編んである。使っているうちにポロポロ珠がはずれてしまう。それを承知で大量に購入したというわけだ。
6つもある巡回教会ではミサに行く度にステンレス製の丈夫な細線と細工用のペンチ持参で修理に励んだものだ。あれから13年。明日からの五島巡礼に参加するためにやってきた信者が差し出したロザリオには十字架がない。そういえば十字架も薄いアルミ製だったように思う。十字架も使えなくなったとのことだった。久しぶりに見るロザリオはたしかにあの当時の補修の跡がしっかり残っていた。
オリーブの木の珠とはいえあまりにもひどい不揃いの代物をお土産にしたことを恥じた。それに毎日人知れず熱心に祈り込まれた珠は黒光りしていてそれだけになお心が痛んだ。竹製の十字架をつけたものの「粗末では」との思いもよぎったがフィリピンのどこかの島で働くシスターたちの手作りと聞いていたのでよしとした。
ついでに、20年余りも放置してあったバラバラのロザリオも修復。アッシジの聖フランシスコが「壊れた教会を修復しなさい」と十字架の主からメッセージを受けたというエピソードが思い起こされた日だった。
ある意味、巡礼の準備になった?それはそうと、他の不ぞろいたちはどんな待遇を受けているものか。
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