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☆神に仕える身でありながら、カミガミ(紙々)の要らない世界を標榜する人間の一人として、電子メディアに自分の思いを綴ることは大きな喜びです☆本を書かない代わりにここでいろんなことを書いてみたい。
 
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ローマの手品師他4日分

作成者 admin投稿日 2007年12月16日 23時59分 最終変更日時 2007年12月16日 23時59分
野の花

街角のバール

バチカン大使

福音宣教省官僚

日本26聖人記念聖堂

お別れの謁見

11日、火曜日。新求道期間の道(通称ネオ)の神学校に招待。迎えの車を待つ間、中野神父さんがまたつぶやいた。「どうもあの警察が怪しい・・・。」

「・・・そういえば僕も出したんだから確かめてみよう。・・・アッ!!僕のもなくなっている!!ちょうど同じ二万円だけ残っている!!やっぱり偽警察だった!!」こんな時、イタリア人なら、「マンマミア!」と叫んで頭を抱えるに違いない。「財布を出しなさい!」「アーいいですよ。」財布に指を突っ込み、パラパラ・・・。持ち主がしっかり見守る中、一体どうやって抜き取ったのか?「気をつけてください。」財布を返しながらの一言がニクイではないか。演技もそこまでいくと悲劇が感動物語になるから不思議だ。それにしても、一日半も被害に気づかなかったとは!「部屋にお金を置いたまま出かけるなんて無用心。掃除の人も出入りするんだから・・・」「イヤー、バチカンの中だからすっかり安心していたもので・・・」“被害者の中野神父さん”の無用心さを内心咎めていた自分も被害者になっていたとは!笑い話にもならない。それでも二人で笑った。「郡山さん、やられたんだって?」夕食で話題になったのは当然。

高松問題で会議。明日長官に会うための事前協議?議論は支持派のボクに集中。みんなもかなり激しく発言し、ボクも言いたいことを初めてぶつけた。これまでも、司教会議中に話題になることはあっても、真正面からこの問題を取り上げたのは初めて。終わってみて、何かが見えて来たように思った。何よりも僕の心を動かしたのは、切々と苦悩の深さを吐露された当事者の司教さんの一言ひとことだった。「ボクは彼の苦しみを眺めていただけだった!」他の司教さんたちにしてみれば、「今頃?!」ということになるのだが・・・。苦しみを共に出来なかった自分を深く反省。

12日、水曜日。夕方4:00。日本で働く各修道会の総長さんたちをサンタ・マルタ(宿舎)に招待。奄美出身のブラザーはパウロ会の総顧問として出席。一年の三分の一は世界中を巡回するという超多忙ブラザー。頼もしい。大口明光のカノッサ会からは香港出身のシスターに伴われた総長さん。岩野さん作のザビエルとレオ七右衛門の二体の像をプレゼント。後は、混雑の中でたまたま目が合った礼拝会と大阪賢明学園のシスターたちに一個づつ。思いがけないプレゼントにみな大喜び。持参してよかった。

13日、木曜日。いわゆる、日本など宣教地を統括する福音宣教省長官と日本司教団との面談の日。外交的挨拶の後、いよいよ本論へ。日本司教団に対するお小言にも似たお諭しも。しかし、ハイと引き下がらないのが我らが司教さんたち。みんなが、仲間の司教の苦しみを分かち合い、いかに心を痛めているか分かっていただきたい。正直な訴えは、長官の心にも響いたに違いない。中に立って双方を取り持つ役の長官の対話的姿勢はさすがだった。改めて、人の痛みに対する自分の無頓着さを恥じた。どんな問題にしろ、神様の手の中で起こっていることなのだから、一日も早くみんなが同じ方向を向けるように祈るばかりだ。もっとも司教さんたちはボクの回心を祈っていたらしいのだが・・・。ともあれ、ボクにとって、この二日間の実りは大。中野神父さんには渦中の人の同伴者となって辛い思いをさせているようで心苦しい。

7:30。駐バチカン大使公邸にて歓迎夕食会。カラカラ浴場跡のすぐ側らしいのだが。大使夫妻と女性参事官のおもてなしを受けながらの久しぶりの日本食は東京から招かれたシェフの力作。上品な味、洗練された盛り付け。さすかだった。

帰りしないただいた「UENOの文明そぞろ歩き⑦」を読む限り、大使はなかなかの文化人で勉強家。今年一月から六月にかけて、鹿児島の新聞に投稿された十四篇は未信者大使の「バチカン論」としても興味は尽きない。

14日、金曜日。9:29の電車でチビタベッキアという猟師町の教会に巡礼。かつてこの港から宣教師たちが船出したという。人気のない町外れの教会。祭壇上部の丸みを帯びた天井には、日本語で「日本聖殉教者」と書かれていた。日本二十六聖人を記念して1862年献堂。壁や天井のフレスコ画は、教区本部入り口ロビーに掲げられている「ザビエル上陸」の製作者長谷川路可画伯の作品。日本画で覆われた聖堂内で祈っているとイタリアにいることを忘れてしまう。

地中海の澄み切った波が静かに寄せる海岸の散策は海鵜の漁に出くわしたり、風は冷たかったが楽しかった。それに、一個数トンはあろうかと思える大きな切り石に覆われた防波堤も目を引いた。日本なら巨大なセメントのテトラポットの光景だ。城砦に守られた港には数隻の大型フェリーが停泊中で、活況を呈しているようだった。そして、かつての宣教師たちに代わって、白い商用車が数十台積荷を待っていた。それにしても途中の「エスクリバー広場」。オプス・デイ(神の御業)創立者との説明つき。この町とどんな関係があるのだろうか。脈絡がつかめず戸惑った。帰国したら会員の姉に確かめたい。

5:30、聖パウロ大聖堂で墓前ミサ。大伽藍の中央には天蓋。パウロが葬られた場所と言われている。歴代教皇の肖像画が描かれているのでも有名。後4,5名分の余白しか残っていないので、「これが全部埋まると世の終わりが来る」とか。

ミサ後、「教会の御業」という使徒職団体に招かれた。司祭、奉献した男女信徒がいて会員は主にイタリア・スペインに約2000名。創立者は健在で78歳の女性。司教たちを支援するのが目的。黙想の家を兼ねた本部は五階建ての豪華なつくり。調度品はさながら貴族の館を思わせるものばかり。

今日は、思いがけない「御業」との遭遇の日だった。

15日、土曜日。9:00。福音宣教省長官と個人面談。受付が怪訝な顔。「こちらには何の連絡もないが・・・。伝言メモを見せてください。」ポケットから出したメモを渡すと、どこかに消えた。何かの行き違いがあったらしいが、ともかく長官と再会。「昨日の手紙で立場は良く分かりました。他に何か・・・。」手紙を書いた経緯を述べ、中野神父さんが、「法人化が急務である」という見解をイタリア語で。長官も同意され、30分という短い時間ではあったが、よい対話の時が持てたと思う。

12:30。教皇と司教団との公式謁見。個人謁見の時に通された第一待合室。アド・リミナの総仕上げの時。岡田会長が英語で挨拶。続いて、教皇からのメッセージ。浜尾枢機卿の帰天を悼むお言葉の後で、キリストの宣言は日本の教会が小さくても変わらない優先課題であること、世の中はどんなに発展しても福音の持つ価値に飢えていること、若者たちが世俗の文化に幻惑されていること、彼らのエネルギーと熱意が神の事柄に方向付けられるならキリストに賭けた生き方へと導かれるだろうこと。また、日本教会には日本人の倍以上の多国籍信者がいること、そのことが神の民の普遍性を体験する機会となること、それでも普遍教会としての典礼や規律が守られるように配慮すべきこと。また、目を引くのは、日本が60年の間平和を維持してきた世界の政治的状況の中で際立った立場を堅持していること。武力紛争の耐えない世界にあって平和希求の声を上げ続けて欲しい。日本司教団が発表した一連の社会問題や平和に関する声明文を全面支持され、平和の証人となるよう励まされた。

お言葉の後で、司教が胸にかける鎖付きの立派な十字架が一人一人に手渡された。いただく時、今度は忘れずに「鹿児島の為お祈り下さい」と願った。「シ(はい)」と小さく応えられた。こうして、すべての日程は終了。神に感謝!

で、今夜は外で打ち上げらしい。調子に乗って飲み過ぎないように気をつけなくチャ。

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