上五島巡礼(Ⅰ)
福江教会での黙想会を終えた翌日の8日。ジェットフォイルで30分。奈良尾港は昨年に続いて二度目。
桐教会を皮切りに上五島巡礼は始まった。主任司祭のおもてなし巡礼パートⅡといったところだ。24歳からハマチの養殖を手がけ8人の子供を育て上げたかつての神学校の仲間が案内役を買ってくれた。まずは、2人のふるさと桐教会へ。眼下に海を見下ろす高台にある美しだい白亜の教会。透明度の高い海には、奄美の海を見慣れたボクでもさすがに目を見張った。あまりにもきれいなために栄養に乏しく魚はいないのだという。それでも、浅黒い色の魚が数匹泳いでいた。
カトリック信者の代議士先生の政治力で出来たという若松大橋を渡り土井ノ浦教会へ。聖堂よりも大きく豪華な司祭舘が目を引いた。「在任中は信者を泣かせ、赴任するときは感謝される」カリスマ的な司祭。メリハリがあって良いかもしれないとは思うが・・・。大橋を引き返して、奈良尾港ー有川港を結ぶ中通島の大動脈国道384号線に合流。「家の教会」(民家を改修)大浦教会を車からながめ、中ノ浦教会へ。海に映る教会として有名。特にクリスマスシーズンは満艦飾だとか。自立心に富んだ共同体で、教会の維持改修に司祭を煩わすことはないという。昨年5月の巡礼では車窓から見ただけだったが今回はお祈りもできた。
国道沿いには四つの教会があるが、三つ目となる真手(まて)ノ浦教会は半年前に完成したというだけに真新しい木の香りが。一家族の割り当て70万円という努力の結晶。国道沿い最後の教会が跡次(あとつぎ)教会。やはり丘の上にあり、遠くには国家石油備蓄基地を臨むことができる。過日、北朝鮮のミサイル騒ぎの標的だったとか。
上五島の中心地青方(あおかた)を過ぎたところで五島うどんの本場七目(ななめ)で昼食。うどんのダシはアゴ(トビウオ)。絶品だ。国道をそれて県道22号沿いにある鯛ノ浦教会へ。被爆した浦上天主堂のレンガを鐘楼に使用した教会は今では教会図書館に。新聖堂は一段下に再建された。国道に戻り、島の東側の海岸線に沿ってそのまま北上。最北端の米山(こめやま)教会を目指した。(続く)
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