「私はせどめ出身の……。鎌倉に来られるそうなので近くでお会いしたいです。」黙想会に出たいということかと思ったのだが…。ま、それはともかく「是非お会いしましょう」ということになった。

で、羽田に着いて連絡を待つことに。10分、20分…ナシ。じゃあ、近くまで行くか、ということで横浜へ。携帯片手に今か、今かと…。当てもなく気の向くままブラブラと、海を眺め、カイツブリの群れを眺め、ワンショット。みなと横浜の明るさと解放性は人を癒す力があると感じた。もう少し散策したかった。

そうこうしているうちに、羽田からすでに1時間半が過ぎ、11:00をまわった。お昼でも一緒にとの思いも虚しく、目的地鎌倉行きの電車に。ものの30分で着いた。さすがに観光客や修学旅行生が多く目につく。ここで一息ついて会場入りに備えることに。ひたし？そば天1，150円は高いお昼。

15分ほどでバスは黙想の家の下についた。四方山に囲まれているだけにどの方角に行ったものか。そこに電話が鳴った。「もう修道院に来ています。」スマホのアプリを頼りにものの50mも行ったところに「イエズス会」。坂を上る、と案内にあったが、二度目となるので驚きはしなかったものの、かなりの急坂。登り着く頃には息が上がった。

こうして、幻になりかけた再会が実現。再会と言っても、21歳で島を出られたというからお互いに記憶の辿りようもなく、ほとんど初対面。しかし、兄弟姉妹の話になると子供の頃の故郷の光景とともに兄さんや姉さんの顔が次々と浮かんで懐かしかった。そして、ご自分もいろいろ苦労されたと聞けば、あの小さな世界から様々な人生のドラマがひっそりと始まったことに心がキュン。それでも、今では、多くの信仰の仲間に恵まれ、幸せな毎日を感謝しておられることにホッ。

黙想会前のホッコリ再会。